[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、反発した。前週末の米 株高を好感し、朝方から買いが先行した。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)など の重要イベントを控える中で上値が限られた一方、新型コロナウイルスワクチン接種の進 展を踏まえた経済正常化への思惑から底堅さも意識された。 11日の米国株式市場は方向感を欠きながらも小幅続伸。主要株価3指数がそろって 上昇し、S&P総合500種指数は連日で終値の最高値を更新した。 日本株は朝方からしっかりとした展開となり、トヨタ自動車や東京エレクト ロンなどの主力銘柄が幅広く物色された。日経平均は2万9000円を回復した 後も堅調に推移した。ただ、FOMCを前に商いは低調。戻り売りの厚さが警戒され、7 日に付けた戻り高値2万9241円20銭をとらえきれず伸び悩んだ。 市場では、目先の上値の重さが意識される一方、ワクチン接種進展による経済正常化 への思惑から売りにくさもあるとして「2万9000円の大台での値固めになった」(東 洋証券の大塚竜太ストラテジスト)との声が聞かれた。 TOPIXは0.29%高で取引を終了。東証1部の売買代金は1兆9646億38 00万円と2兆円を割り込み、今年3番目の薄商いとなった。東証33業種では、海運業 、ゴム製品、金属製品などが上昇した一方、その他製品、建設業、銀行業などはさえなか った。 個別では、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体や電子部品関連株 が堅調に推移したほか、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが反発する など、値がさ株がしっかり。日立製作所、JR東海、日本郵船 なども上昇した。 一方、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株がさえなかった。 東証1部の騰落数は、値上がりが1109銘柄、値下がりが972銘柄、変わらずが 113銘柄だった。 終値 前日比 寄り付き 安値/高値 日経平均 29161.80 +213.07 29153.11 29,026.27─29,208.35 TOPIX<.TOP 1959.75 +5.73 1966.13 1,955.24─1,969.46 X> 東証出来高(万株 85423.00 東証売買代金(億 19646.38 ) 円)
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