[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。目立った材料が見当たらず、週明けということもあって終始模様眺めとなった。東証1部の売買代金は2兆円を割り、今年5番目の薄商いとなった。
前週末25日の米国株式市場は、S&P総合500種指数が最高値を更新。スポーツ用品大手ナイキや銀行株の一角が買われた。この日発表されたインフレ指標が予想以上に上振れなかったことも相場を支えた。一方、ハイテク株の多いナスダック総合指数はさえなかった。
これを受けた日本株は、終始小動きの展開。手掛かり材料難となる中で、市場参加者が減少している。アフターコロナの経済正常化の期待から、景気敏感株の一角が買われた半面、米国でハイテク株がさえない動きとなったことで、半導体関連株などグロース系の銘柄が見送られるなど、物色面はまちまちとなった。
市場では「何か材料を待っているという様子は感じられず、きょうのところは完全に見送りムードに支配された。海外勢を含めた市場参加者がいかに増えるかが当面の課題となる」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれる。
TOPIXは0.15%高。東証1部の売買代金は1兆9680億8700万円と引き続き細っている。東証33業種では、鉄鋼、海運業、小売業などが上昇した一方で、鉱業、精密機器、空運業が値下がりした。
個別では、東京エレクトロンなど半導体関連株がさえないほか、ANAホールディングスが軟調。半面、日本郵船がしっかりとなり、ファーストリテイリングが高い。主力の輸出関連株は高安まちまちだった。
東証1部の騰落数は、値上がり1466銘柄に対し、値下がりが624銘柄、変わらずが102銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29048.02 -18.16 29112.66 28984.93
─29121.28
TOPIX 1965.67 +3.02 1969.23 1961.53
─1969.67
東証出来高(万株) 87073 東証売買代金(億円) 19680.87
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