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午前の日経平均は急反落、円高嫌気し輸出株中心に全面安商状に

午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比443円94銭安の2万7549円41銭と、急反落した。写真は東証、2020年10月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 2日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比443円94銭安の2万7549円41銭と、急反落した。外為市場でドル安/円高が進んだことを嫌気し、輸出関連株を中心に全面安商状。プライム市場の中で90%の銘柄が値下がりした。

1日の米国株式市場は値動きの激しい展開となる中、反落して終了。注目された米供給管理協会(ISM)が1日に発表した7月の製造業景気指数は2020年6月以来の低水準となった。外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が予想されていたほど積極的な利上げを行わないとの見方が広がったことを受け、ドル/円が130円台半ばまで円高に振れた。

これを受けて、日本株は輸出関連株の株価が圧迫される格好となり、日経平均は下値を模索する動きに転じている。市場では、円高が嫌気されたほか「買い材料がほとんど見当たらない中での前日の上昇は行き過ぎとの印象があり、その反動もあるのではないか」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との指摘もあった。

市場では「ここでの利上げに対する懸念の後退は、逆に言えばリセッションに対する懸念が高まるということ。先行きの円高と海外需要の減退を読めば、ここで買いにくくなるのは当然だ」(国内証券)との声も聞かれる。

テクニカル面では、前日に届かなかったことで2万8000円の重さが強く認識されたが、きょうは下値支持線として注目される200日移動平均線(2万7563円96銭=1日)との攻防となり、ここを守り切れるかどうかが、先を読む上で重要なポイントになりそうだ。

TOPIXは1.81%安で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆4686億8200万円だった。東証33業種では、海運業を除く32業種が値下がり。個別では、トヨタ自動車など輸出関連株に安い銘柄が目立つほか、東京エレクトロンなど半導体関連株がさえない。半面、好決算を発表したTDKが大幅上昇となるなど、決算内容の良い銘柄が全体を下支えするとの見方が出ている。

プライム市場の騰落数は、値上がり143銘柄(7%)に対し、値下がりが1667銘柄(90%)、変わらずが28銘柄(1%)だった。

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