[東京 18日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比209円87銭高の2万6985円66銭と、反発した。前日の米国株式市場が堅調だったことが好感され幅広く物色されてスタート。ただ、新たな買い材料が見当たらないほか、テクニカル面では、2万7000円を超えたところに位置する25日移動平均線が上値抵抗線として意識され、中盤からは伸び悩んだ。
17日の米国株式市場は反発。英政権が大型減税を含む経済対策を撤回したことが好感されたほか、米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)の底堅い決算がセンチメントの改善に寄与した。日本株もこれを受けて、ほぼ全面高のスタートなり、すかさず日経平均は2万7000円を回復した。
ただ、引き続き米国金利上昇に対する懸念が強い上に、新たな買い材料に乏しく、買い一巡後は上値に対して慎重な動きになっている。日米ともここから決算発表が本格化するため「決算の内容を見極めたいとのムードが強まり、当面は徐々に模様眺めとなりそうだ」(国内証券・ストラテジスト)という。
市場では「今晩は米国において、ネットフリックスをはじめ、IT、金融大手、ディフェンシブなど有力企業の決算発表が相次ぎ、新たな流れが出て来るという意味で、これらの注目度が高まっている」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声が聞かれた。
TOPIXは0.70%高で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆3265億8300万円。東証33業種では、精密機器、陸運業、サービス業などが値上がりし、鉱業、海運業などの値下がりが目立つ。
個別では、JR東日本などの電鉄株がしっかりとなったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株が堅調。一方、ソニーグループが高い半面、トヨタ自動車が小甘いなど主力銘柄は高安まちまち。ソフトバンクグループが朝高の後に軟化した。
プライム市場の騰落数は、値上がり1517銘柄(82%)に対し、値下がりが260銘柄(14%)、変わらずが60銘柄(3%)だった。
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