[東京 3日 ロイター] - 3日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比399円50銭高の2万7898円37銭と反発した。米国での利上げ再加速への警戒感が和らいだことに加え、中国景気の回復期待もあり、幅広い銘柄が買われた。指数は年初来高値を上回り、2カ月半ぶり高値に上昇した。
日経平均は高く寄り付いた後も徐々に上げ幅を拡大し、一時411円高の2万7910円36銭に上昇した。米連邦準備理事会(FRB)高官のハト派寄りの発言が伝わって利上げ再加速の懸念が和らぎ、米金利上昇にも関わらず前日の米国株は上昇しており、日本株も好感する形で幅広い銘柄で買いが先行した。
半導体関連や電子部品も総じてしっかり。市場では「米利上げ再加速への警戒感の和らぎと、日銀の次期総裁候補による緩和継続への思惑もあり、グロース株にも安心感が出ている」(三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長)との声が聞かれた。
中国景気回復への期待感が継続し、関連銘柄がしっかりだったほか、2月の既存店売上高が堅調だった小売各社も物色され、ファーストリテイリングの上昇が指数を90円以上、押し上げた。
TOPIXは1.26%高の2019.67ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆5105億3300万円だった。東証33業種では、全業種が値上がりした。値上がり率上位には、精密機器や卸売業、化学工業などが並んだ。
安川電機やエービーシー・マートは堅調。HOYAはしっかりだった。一方、大塚HLDGは一時昨年来安値を更新。ソフトバンクグループは小安い。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1533銘柄(83%)、値下がりは247銘柄(13%)、変わらずは55銘柄(3%)だった。
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