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午前の日経平均は続落、経済正常化への思惑で底堅さも

9日前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比95円27銭安の2万8868円29銭となり、続落した。前日の米国株式市場が方向感のない展開となり、日経平均は手掛かりを欠く中でもみあいが続いた。写真は昨年10月撮影。(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon )

[東京 9日 ロイター] - 9日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比95円27銭安の2万8868円29銭となり、続落した。前日の米国株式市場が方向感のない展開となり、日経平均は手掛かりを欠く中でもみあいが続いた。半導体関連などハイテク株が売られた一方、経済正常化への思惑から業績回復期待銘柄への物色が広がり、底堅さも意識された。

日経平均は朝方に安く始まった後、マイナス圏でもみあった。5月米消費者物価指数(CPI)の発表や週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出などイベントを控えて方向感に乏しく、一進一退の動きが続いた。 東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体関連株が売られ、相場の重しになった。世界半導体市場統計(WSTS)が今年と来年の市場拡大予想を発表したことを受けて、利益確定売りが先行したとみられている。

一方、感染者数の落ち着きやワクチン接種の進展がみられる中、新型コロナウイルス禍からの回復期待による空運や鉄道、旅行関連、百貨店などへの物色が継続した。

市場では、コロナ禍で業績に悪影響を受けた銘柄には割安感があるとして「経済正常化ラリーを先取りする動き」(auカブコム証券の山田勉マーケットアナリスト)との声が聞かれた。

ウェディング関連のテイクアンドギヴ・ニーズや人材関連のツナググループ ・ホールディングスが上昇率上位に入り、物色範囲も拡大している。

TOPIXは0.22%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1703億3200万円と、盛り上がりを欠いた。東証33業種では、不動産業、空運、鉱業などが上昇し、海運、証券、保険などが値下がりした。

米国でのアルツハイマー新薬承認が注目されたエーザイはきょうも買い気配を継続。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小幅安、ソフトバンクグループは小高い。

東証1部の騰落数は、値上がりが1191銘柄、値下がりが877銘柄、変わらずが123銘柄だった。

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