[東京 13日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比673円12銭高の2万6421円84銭と、急反発した。手掛かり材料は乏しいものの、買い戻しが活発化。さらに、好決算銘柄が物色され、上げ足に弾みを加えた。
きょうは寄り付き段階で、5月限日経平均先物ミニ・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)を算出したが、市場筋によるとSQ値は2万5951円24銭と試算されている。正式なSQ値は大引け後に大阪取引所から発表される。
12日の米国株式市場は荒い値動きの中、S&P総合500種とダウ工業株30種が小幅安。インフレが予想以上に長期化し、米連邦準備理事会(FRB)がこれまで以上に積極的な利上げに踏み切るとの懸念がある。ナスダック総合は小幅高で終了した。
日本株が前日に先行して売られていたうえに、週末でポジション調整が活発化するとみられる中で、今週は下げ相場だったために買い戻しが活発化。市場では「オプションSQ(特別清算指数)算出でショートポジションが解消。買い戻しを急ぐ動きが出ているようだ」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれる。
個別銘柄では、前日に赤字決算を発表したソフトバンクグループが、悪材料出尽くし感から大幅上昇し、市場に安心感を与えたほか、東京エレクトロン、ファーストリテイリングといった指数寄与度が大きい銘柄の上昇が目立つ。
TOPIXは1.94%高で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆7836億8600万円だった。東証33業種では、精密機器、電気機器などをはじめとして30業種が上昇している。
プライム市場の騰落数は、値上がり1549銘柄(84%)に対し、値下がりが261銘柄(14%)、変わらずが24銘柄(1%)だった。
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