[東京 25日 ロイター] - 午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比165円39銭高の3万0848円07銭と反発した。主力の半導体関連株が大幅高で推移し、指数を押し上げた。一方、米債務上限問題を巡る懸念などが重しとなり、指数寄与度の大きい銘柄の一角は軟調だった。
日経平均は83円安と、小幅安でスタート。寄り付き後はやや下げ幅を広げる場面もあったが、前場前半にプラス圏へ浮上した。米半導体大手エヌビディアの好調な売上高予想を受けて同社株が時間外で急騰したことから、東京市場でも主力の半導体関連株が買われた。日経平均は一時、前営業日比約200円高の3万0886円50銭の高値を付けた。
格付け会社フィッチは24日、米国の「AAA」長期外貨建て発行体格付けを格下げ方向のウォッチネガティブに指定したが、市場では「最終的には債務上限問題が妥結に至るとの見立てを示した上でのウォッチネガティブなので、相場への影響は今のところ限定的」(SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏)との見方が聞かれた。
山口氏は足元の日本株について「急ピッチで上昇した割には調整の幅は大きくなく、底堅さが確認される」と指摘。短期的な過熱感から目先は利益確定売りが出つつも、レンジは昨年の2万6000―2万8500円から切り上がるとの見方を示した。
TOPIXは0.02%安の2152.00ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆7858億6200万円だった。東証33業種では、金属製品、電気機器、化学工業など12業種が値上がり。海運、保険、銀行など19業種は値下がりし、電気・ガス、食料品の2業種は変わらずだった。
個別では、アドバンテストが15.7%高、東京エレクトロンが2.5%高と、主力の半導体株が堅調に推移。この2銘柄で日経平均を198円ほど押し上げた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが809銘柄(44%)、値下がりが919銘柄(50%)、変わらずが107銘柄(5%)だった。
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