[東京 12日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比130円52銭高の2万1841円90銭となり、続伸した。好決算が好感されたファーストリテイリング(9983.T)が大幅高となり、指数を押し上げた。ドル/円が朝方から円安基調で推移したことも支えとなった。
ファーストリテは一時8%を超える上昇となり、1銘柄で約160円指数を押し上げた。
安川電機(6506.T)は前日発表した今期の業績見通しが市場予想を下回ったことが嫌気され、朝方は売りが先行した。その後、ダウントレンドはいったん終了という先行き期待感から下げ渋ったことも、ほかの値がさ株の安心材料となった。
TOPIXは0.07%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1406億円だった。東証33業種では、保険、証券、その他金融などが値上が利率上位にランクイン。前日の米金利の持ち直しを受け、銀行株も買われた。半面、鉱業、石油・石炭、医薬品などは軟調だった。
市場からは「トランプ米大統領が欧州製品に関税を課す方針を示した。日米の新たな貿易協定交渉についても(米国の)強硬姿勢に対する警戒感が出ている」(東海東京調査センターのシニアストラテジスト、中村貴司氏)との声も聞かれた。
東証1部の騰落数は、値上がり917銘柄に対し、値下がりが1087銘柄、変わらずが133銘柄だった。