[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比146円58銭高の2万1763円38銭となり、反発した。為替の円安基調が支援材料となり買いが先行。ファナック(6954.T)や東京エレクトロン(8035.T)など指数寄与度の高い景気敏感株も買われ、上げ幅を一時150円超に拡大した。その後は日銀金融政策決定会合の結果発表を前に様子見ムードが広がった。
前日の米国株市場では、ダウが小幅高で取引を終了。為替が1ドル108円後半と前日から円安方向に振れていたこともあり、東京市場は上昇して始まった。その後、米株指数先物や上海株の堅調推移も投資家心理を支えた。
前日下落したファナックや東京エレクは反発し、2銘柄で日経平均を約47円押し上げる要因となった。このほかアドバンテスト(6857.T)やSCREENホールディングス(7735.T)など半導体関連、TDK(6762.T)など電子部品関連も堅調だった。
市場からは「米国ではハイテク関連の決算が予想に対して上振れるところが多い。出遅れが目立つ日本株の中で、景気敏感系に対する買いが入りやすい」(みずほ証券の投資情報部部長、倉持靖彦氏)との声が出ていた。
TOPIXは0.50%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9023億円だった。東証33業種では、電気機器、非鉄金属、鉄鋼などが値上がり率上位に入った。半面、その他金融、パルプ・紙、情報・通信などが軟調だった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1395銘柄に対し、値下がりが638銘柄、変わらずが115銘柄だった。