[東京 19日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、一進一退が想定されている。目先の手掛かりに乏しいほか、政府の経済対策はおおむね織り込みが進んでおり、大きく材料視されるとは見込まれていない。引き続き、心理的節目3万円を前に戻り売りが警戒される一方、好業績銘柄や出遅れ銘柄の物色が支えとなり、方向感は出にくいとみられている。
日経平均の予想レンジは2万9500円─2万9800円。
前日の米国株は値動きが荒い中、S&P総合500種とナスダック総合が最高値を更新して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)当局者からタカ派的な発言があったものの、小売企業やハイテク企業の好決算が注目された。ダウ工業株30種はネットワーク機器大手シスコシステムズの下げが重しとなり下落した。
東京市場で日経平均は、一進一退の展開となりそうだ。決算シーズンをおおむね通過し終えて手掛かり難となる中、心理的節目に向けて上昇すれば戻り売りが警戒される。一方、堅調な企業業績が相場の支えになるとみられている。
市場では「昨日の下げはリカバーするかもしれないが、海外勢が休暇シーズンを控えて買い手に乏しい中、大きな方向感は出ないだろう」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との見方が出ていた。
政府はきょう経済対策を閣議決定するが、概要はこれまでにも伝わっており「下支えにはなりそうだが、関連物色の活発化は見込みにくい」(太田氏)という。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均 29598.66 30795.78 26954.81
-89.67 2021年9月14日 2021年8月20日
シカゴ日経平均先物当限 29610(円建て)
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