[東京 13日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は一進一退の動きとなりそうだ。オーバーナイトの米国株市場ではナスダック総合とS&P500種が小幅高で終了したが、トランプ米大統領が講演で通商交渉の詳細を明らかにしなかったことはやや期待外れで、追加の買い材料としては弱いとみられている。外為市場でドル/円がやや円高方向に振れており、日経平均は小幅安の水準で始まりそうだ。その後は、為替や中国株などをにらみながら方向感を探る展開が予想される。
日経平均の予想レンジは2万3400円─2万3600円。
トランプ米大統領は12日、ニューヨークのエコノミック・クラブで講演し、米中の「第1段階」の通商合意が間近であると表明した一方、協定署名の日時や開催地などには一切触れず、詳細の発表を見込んでいた向きには期待外れの内容となった。S&P総合500種とナスダック総合は取引時間中に過去最高値を更新したが、その後、値を消して小幅高で終了した。
現在のドル/円は108.97円付近で、前日午後3時時点の109円前半に比べやや円高の水準。シカゴの日経平均先物12月限(円建て)清算値は2万3470円、大阪取引所の夜間終値は2万3440円と、ともに前日の現物終値をやや下回っており、東京市場の寄り付きは安く始まるとみられている。
市場では「地合いは悪くない。ただ、日経平均は高値圏に来ており、利益確定売りをこなしながらの展開になりそうだ。香港ハンセン指数や上海総合指数の動きも注目される」(東証証券のストラテジスト、大塚竜太氏)との声が出ていた。
主なスケジュールとしては、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)、三井住友フィナンシャルグループ(8316.T)、東芝(6502.T)、ジャパンディスプレイ(6740.T)などが決算発表を予定。海外では、米国で消費者物価指数が発表されるほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米両院合同経済委員会で証言する。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均.N225 23520.01 23591.09 19241.37
+188.17 2019年11月8日 2019年1月4日
シカゴ日経平均先物12月限 23470(円建て)
*内容を追加しました。
杉山健太郎