[東京 24日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は弱含みが想定されている。前日の米国株式市場が下落したことを受けて、軟調な地合いが続きそうだ。ただ、米長期金利が低下したことが注目されるほか、期末を控えて配当権利取り狙いの買いも期待されることから、大きく崩れることはないとみられている。
日経平均の予想レンジは2万8600円─2万9100円。
23日の米国株式市場は下落。ダウ工業株30種は308ドル安で取引を終えた。インフラ投資にかかるコストや増税を巡る懸念が相場の重しになった。
イエレン米財務長官は下院金融委員会の公聴会で、バイデン政権が検討しているとされるインフラ投資について、資金を賄うため歳入増を図る必要があると指摘。一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は同じ公聴会で、パンデミック後の物価上昇が手に負えなくなり、破壊的なインフレの発生につながることはないとの見解を示した。
また、欧州では感染者数が拡大しており、ドイツが新型コロナの感染拡大を抑えるための封鎖措置を強化したことで、景気回復が遅れるとの不安が台頭している。
これらを嫌気して、日本株は軟調なスタートになるとみられる。市場では「米10年債の利回り低下は好材料視されるものの、地合いは悪化しており、下値を探る動きになるのではないか。期末を控えて需給面でも厳しい状況になりそうだ」(東洋証券・ストラテジストの大塚竜太氏)との声が聞かれた。
前営業日終値 昨年来高値 昨年来安値
日経平均 28995.92 30714.52 16358.19
-178.23 2021年2月16日 2020年3月19日
シカゴ日経平均先物6月限 28680(円建て)
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