[東京 31日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、一進一退の展開が想定されている。米国市場は休場だった一方、中国のロックダウン解除による景気活性化期待で欧州で株高となった。為替の円安も支えになる。ただ、ユーロ圏でもインフレ懸念が強まっており、欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げへの警戒感も強く、方向感は出にくいとみられている。
日経平均の予想レンジは2万7200円─2万7500円。
前日の欧州株式市場は続伸して取引を終えた。中国・上海市がロックダウン(都市封鎖)を解除する方針を示したことを受け、一時約1カ月ぶり高値を付けた。米国市場はメモリアルデーの祝日で休場だった。
日本株は、欧州株高や為替が前日の取引時間中に比べて円安方向に振れていることなどを背景に底堅い値動きが見込まれている。時間外取引の米株先物が堅調に推移していることも支えになりそうだ。
市場では「戻り売りをこなしてしっかりなら2万7000円台の定着につながりやすくなる」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との声が聞かれる。
きょうは国内で4月鉱工業生産が発表される。中国では5月製造業PMIが発表される。取引時間中の手掛かりに乏しい中、中国株の反応にも関心が寄せられる。米国では3月S&Pケースシラー住宅価格指数、5月消費者信頼感指数の発表がある。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均 27369.43 29388.16 24681.74
+587.75 2022年1月5日 2022年3月9日
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