[東京 9日 ロイター] -
きょうの東京株式市場で日経平均株価は、弱もちあいが想定されている。前日の米国株式市場が軟化したため反落して始まりそうだが、強い基調にある日本株は米株離れが進んでいるとの見方があるほか、押し目買いニーズがあるため、売り一巡後は下げ渋るとみられる。リオープン(経済再開)をテーマに内需株が株価を支える構図があるとの指摘もある。
日経平均の予想レンジは2万8000円─2万8300円。
8日の米国株式市場は反落。米長期債利回りが心理的に重要な水準である3%を突破したことに加え、原油価格が急騰し、インフレや金利見通しへの懸念が強まった。一方、WTI原油先物は2%を超えて上昇、13週ぶりの高値を更新した。
シカゴ日経平均先物が軟化していることから、日本株は売り優勢で始まりそうだが、テクニカル面では基調転換が読み取れるほか、米株離れが進みつつあるとの見方もあることで、下値では買いが流入する可能性がある。日経平均は2万8000円を固める展開となりそうだ。
物色面は円安から輸出関連株が買われそうな一方、引き続きリオープン(経済再開)銘柄やインバウンド関連株がにぎわいそうだ。市場では「日米金利差で円安が進行しているが、ここで改めて日本の低金利が継続するメリットを注目すべきかもしれない。リオープン銘柄など内需株の底堅さは金融緩和継続が背景にある」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれる。
前営業日終値 昨年来高値 昨年来安値
日経平均 28234.29 30795.78 26954.81
+290.34 2021年9月14日 2021年8月20日
シカゴ日経平均先物当限 28150(円建て)
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