[東京 10日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、弱含みの展開が想定されている。欧州中央銀行(ECB)による積極的な金融引き締めへの警戒感から海外市場で株安となっており、日本株も売りが先行するとみられている。日経平均は前日までに5日続伸していることから、利益確定や戻り待ちの売りが出やすく、心理的節目2万8000円を割り込むとの見方もある。
日経平均の予想レンジは2万7800円─2万8200円。
前日の欧州市場では、ECBが9月により大幅な利上げをすることを示唆したのが売りを誘い株安となった。米国株式市場では、高止まりが予想される5月の消費者物価指数(CPI)の発表や来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、投資家が慎重姿勢を強め、大幅続落で引けた。大型成長株が下げを主導し、主要株価3指数はいずれも5月半ば以来の大幅な下落率を記録した。
日経平均は前日までの5日間で800円超上昇し、短期的な過熱感への警戒が出ている。一方、円安による企業業績改善や国内経済再開(リオープン)への思惑も根強く、相場の支えになりそうだ。
市場では「朝方の売り一巡後は、押し目買いが下値を支えるのではないか」(東洋証券の大塚竜太ストラテジスト)との見方が聞かれる。時間外取引の米株先物や、中国市場の値動きにも関心が寄せられる。
きょうは国内でメジャーSQ(特別清算指数)算出があるほか、米CPIの発表を控えている。中国では物価指標の発表が予定されている。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均 28246.53 29388.16 24681.74
+12.24 2022/01/05 2022/03/09
シカゴ日経平均先物当限 27910(円建て)
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