for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

底堅い、強い米経済指標がマインド下支え=来週の東京株式市場

 2月17日 来週の東京株式市場は、底堅い展開が見込まれている。写真は東京証券取引所。2020年10月撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

[東京 17日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、底堅い展開が見込まれている。強い米経済指標で利上げ再加速の懸念がくすぶる一方、景気のソフトランディング(軟着陸)期待にもつながり綱引きとなりそうだ。企業決算シーズンを通過し手掛かりに乏しくなる中、連邦準備理事会(FRB)高官らの発言に振らされる場面もあり得る。日銀次期総裁候補の植田和男元審議委員の所信聴取が24日に予定され関心を集めているが、大きなサプライズは想定されていない。

日経平均の予想レンジは2万7000円─2万8000円。

<三菱UFJ国際投信 チーフストラテジスト 石金淳氏>

「底堅いだろう。円高が落ち着いてきており、外部環境がさほど悪くないとの認識が広がればもう一段高もあり得る。1月米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上振れたが前年比での伸びは12月よりは小さく、インフレ鈍化の方向は変わらない。米利上げ再加速の思惑は株価の重しになるためFRB高官らの発言には注意が必要だが、小売売上高や雇用、景況感の指標が強いということは簡単には米景気が崩れないことも示しており、日本株にはプラスといえる。

連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、会合自体が消費者物価指数(CPI)などの発表前でありあまり参考になりそうにない。日銀の次期総裁の所信聴取は、これまでにも大規模緩和への支持や継続といった考え方が伝わっており、大きなサプライズはないのではないか」

<ミョウジョウ・アセット・マネジメント 代表取締役 菊池真氏>

「国内の企業決算や米重要経済指標の公表を通過し、材料不足から小動きの展開となりそうだ。日銀の次期総裁候補の所信聴取が予定されているが、市場に大きなインパクトを与える発言が出ることは想定しづらく、無難通過を予想している。

一方、堅調な米国は経済指標の結果から、依然として金融引き締め長期化懸念と景気悪化のリスクはくすぶっている。国内企業の2022年10―12月の決算もさほど良い内容ではなかったため、業績の先行き不透明感も重しとなりそうだ。悪材料が出れば日本株は下振れリスクが高まり、2万7000円近辺まで下落する可能性もある」

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up