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神経質、金融不安くすぶり下値リスクに警戒=来週の東京株式市場

 3月17日 来週の東京株式市場は、神経質な展開が想定されている。写真は東京証券取引所。2020年10月、都内で撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

[東京 17日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、神経質な展開が想定されている。欧米の金融不安については、金融システム全体へ影響が波及するとの見方は少ないものの、完全に市場の懸念が払拭されたわけではないため、下値リスクに注意が必要だ。一方、21―22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、イベントを無難に通過すれば買い戻しの動きがみられそうだ。日経平均は前日までの5営業日で2000円以上下落したことから割安感も生じ、押し目買いが下値を支えるとみられている。物色動向としては、出遅れ感が意識されている半導体株が堅調に推移する見通し。

日経平均の予想レンジは2万6900―2万7900円。

<SMBC信託銀行 投資調査部長 山口真弘氏>

「来週の日本株は不安定な動きとなりそうだ。欧米の金融不安については、依然として解消に時間がかかると予想され、日経平均は下値リスクの方が大きいとみている。来週の注目イベントはFOMCだが、市場の予想通り0.25%の利上げが決定された場合は無難通過となるのではないか。ただ、ドットチャート(FOMCメンバーによる金利予想)でタカ派的な姿勢が確認されれば、株価には下押し圧力がかかりそうだ。テクニカル面では2万7300円台に位置する200日移動平均線が上値抵抗線として意識されており、2万7000円台後半では上値の重さが意識されやすいとみている」

<T&Dアセットマネジメント チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー 

浪岡宏氏>

「欧米の金融不安については当局の対応が早かったことや、欧州中央銀行(ECB)が16日に0.5%の利上げを決定したことなどから、金融システム全体へ影響が波及するリスクは低いだろう。米銀の経営破綻を発端とした金融不安が和らぎ、底堅い展開を見込んでいる。ECB理事会を無難に通過したことで安心感があり、FOMCも波乱なく消化できると予想している。日経平均は10日以降、大幅安となったため割安感も意識されそうだ。足元では低PBR(株価純資産倍率)株の物色が活発だった一方、高PER(株価収益率)は出遅れており、引き続き半導体関連株などは買われやすいとみている」

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