for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

6月鉱工業生産速報、前月比+2.4%

 [東京 30日 ロイター] 経済産業省が30日発表した6月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比2.4%上昇の81.0となり、4カ月連続の上昇となった。生産水準は昨年12月をやや下回る程度まで回復してきた。

 7月30日、経済産業省が発表した6月鉱工業生産指数速報は前月比2.4%上昇の81.0となり、4カ月連続の上昇。写真は1月に都内で撮影したスチールコイル(2009年 ロイター/Toru Hanai)

 この結果、4─6月の生産は前期比8.3%上昇となり、5期ぶりの上昇に転じた。生産予測指

数は7月が前月比1.6%上昇、8月が同3.3%上昇となり、9月を横ばいと仮定すれば7─9月は前期比7.4%と非常に高い伸びを持続する見通しとなり、生産は夏場も息切れせずに水準を回復していく姿が描ける状況だ。 

 6月の生産は、全16業種のうち12業種で増加。出荷は全業種で増加した。

 電子部品・デバイスは国内外向けともに好調で、携帯電話やゲーム機、AV機器、自動車向けに半導体集積回路の生産が伸びた。鉄鋼も、自動車向け鋼材が伸びたほか、中国・韓国、ASEAN向け輸出も好調だった。自動車は内外ともに普通乗用車の出荷が好調で、海外では北米や欧州向けが目立つ。普通トラックの出荷もアジア、中東、アフリカ向けに伸びた。ただ、生産の伸びは、在庫調整後の反動増が一巡して最終需要の伸びに見合ったものとなり、これまでの大幅な上昇が一服し、輸送機械全体では前月比0.7%の伸びにとどまった。

 7、8月の予測調査をみると、業況回復の出遅れていた鉄鋼や一般機械などが大きく上昇しており、在庫調整後の反動増がうかがえる状況。また自動車や電子部品・デバイスなども高い伸びを継続する見通しで、経済産業省では「業界からは経済対策の効果に言及する企業が目立つ」としている。

 在庫の状況をみると、指数水準は95.4で現基準で最低となった。前年比では10.2%の低下となり現基準で最大の減少となっている。在庫率は129.1とまだ水準は高いが、前月比で9.8%の低下と過去最大の低下幅となった。大幅な在庫調整の進展がうかがえる。

 生産が2月を底に上昇傾向を維持していることや、先行きの予測指数も高い伸びを示していることから、経済産業省は、生産の基調判断を前月の「持ち直しの動き」で据え置いた。ただ、まだ生産活動の水準が低いことから注意してみていく必要があるとした。 

金融市場では先行きの生産が息切れずに上昇を継続していく見通しを好感している。UBS証券シニア・エコノミストの会田卓司氏は「予測指数の上昇の勢いが弱くなっているのではないかという見方も一部で浮上していたようだが、今回発表された予測数値から循環的な景気回復の動きが続いていることが確認された」とみている。一方で、先行きの失速懸念など慎重な見方も根強く残っており、「7、8月生産予測指数がプラスを維持したが、景気の2番底を回避できるかどうかの判断はまだできない」(三菱UFJ信託銀行資金為替部 グループマネージャー 井上英明氏)として、海外経済の行方次第との反応も出ている。

 (ロイター日本語ニュース 中川泉記者)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up