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新生が提携ATMの利用回数抑制を顧客に要請

 [東京 18日 ロイター] 新生銀行8303.Tが、一部の個人顧客に対して提携金融機関のATM(現金自動預払機)の利用回数を抑えるように要請していることが18日、明らかになった。

 8月18日、新生銀行が、一部の個人顧客に対して提携金融機関のATMの利用回数を抑えるように要請していることが明らかになった。写真は都内で。2004年撮影(2009年 ロイター/Eriko Sugita)

 新生銀は、同行に総合口座を開設している個人顧客に対して、提携ATMから引き出しをしても手数料ゼロのサービスを謳(うた)っている。要請を受けた一部利用者からは「利用回数を制限するような話は聞いてない」などの不満や困惑の声が挙がっている。金融庁も新生銀から近く事情説明を求める方向だ。

 新生銀の取引関係者からロイターが入手した文書によると、新生銀は一部の顧客に文書を送付し、提携金融機関のATMの引き出し回数を控えるよう要請した。対象となったのは、2009年4月から6月の期間に2カ月連続で、提携ATMを通じて1カ月当たり10回以上引き出した利用者。新生銀行は送付先の具体的な人数については明らかにしていない。

 同銀は01年6月、個人客向けに開始した総合口座「パワーフレックス口座」で、セブン銀行8410.Qや都市銀行、郵便局などの提携ATMを通じた取引手数料をゼロ円にすると打ち出し、個人の口座開設を勧誘している。同銀によると、6月時点の口座数は247万5300口座。

 顧客に送った文書では、引き出し手数料を無料とするサービスの提供には「当行として少なからぬ費用負担を要する」「(サービスの継続には)一定限度の取引頻度の想定を前提としている」などと説明。その上でほとんどの顧客の1カ月当たりのATMでの引き出し回数を「4回未満」と例示するなどして、実質的に回数の抑制を求めた。

 新生銀行は、提携金融機関に対して顧客が引き出した場合のATM手数料を支払っている。この手数料負担に関連し、顧客に利用を手控えるように求めているとみられる。

 通知を受けた一部の利用者からは「引出回数を減らせば利便性が損なわれる」「口座開設時には利用回数への注文などなかったのに契約違反を指摘されたようで不愉快だ」などと不満や困惑の声が挙がっている。銀行業界でも「一度始めたサービスについて、コストがかさんだからといって顧客の利用に注文をつける例は聞いたことがない」(大手銀行企画部)との声が大半だ。

 引き出し回数の抑制は、現段階で「強制」でなく「要請」に留まっていることなどから、金融庁は直ちに法令違反になるとは見ていない。しかし、顧客対応のあり方などに関心を持っており、近く事情説明を求める方向だ。

 海外投資における損失が響いて09年3月期に1430億円の最終赤字に陥った新生銀行は、2010年3月期の連結純損益を100億円の黒字に転換させるとの見通しを発表している。その際に法人向けビジネスは厳しい環境が続くが、個人向け業務で収益回復を図ると説明していた。

 新生銀行の広報担当者は「顧客にレターを出したのは事実だが、顧客との関係もあり、コメントは差し控える」と述べている。

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