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インタビュー:1ドル80円台では利益確保苦しい=ホンダ社長

 10月1日、ホンダの伊東社長(写真)は直近の対米ドルでの円高傾向について、「1ドル80円台は勘弁して欲しい」などと語った。2月撮影(2009年 ロイター/Issei Kato)

 [東京 1日 ロイター] ホンダ7267.Tの伊東孝紳社長は1日ロイターの取材に応じ、直近の対米ドルでの円高傾向について、「1ドル90円前後の水準でもぎりぎり利益を確保しているのに、80円台は勘弁して欲しい」と話し、更なる円高の更新では黒字確保が難しいとの見方を示した。

 一方、低迷する国内外の自動車需要の回復時期がみえにくいため、現在の生産・売り上げ水準でも利益を十分確保できる「体質改善」に今後数年間優先的に取り組む姿勢を強調した。

 ホンダは2009年度通期で550億円の連結純利益を確保する見通しだが、想定為替レートは上期1ドル93円、下期90円の通期91円となっている。

 国内ではエコカー減税や新車購入補助金制度の効果で販売は回復傾向にあるものの、世界全体では8月の生産台数は前年同月比16.6%減にとどまるなど市場の低迷は続いている。伊東社長は、「米国や欧州の市場は今が底だと思うが米国の回復は時間がかかる、欧州は米以上に時間がかかる」とみている。

 このため現在の生産規模・雇用人数でも十分利益が出せるように、開発車種の優先順位から生産工程の細部にいたるまで抜本的な見直しなど、「社内のメタボ体質改善に取り組む」と強調した。

 6月社長に就任した伊東氏は、聖域とされていた開発体制にも効率化のメスを入れるためホンダ技術研究所社長を兼務する異例の体制を敷いてきたが、「経営と開発側の意思疎通はできるようになった」として今後はホンダ社長に専念する方針を示した。ただ研究所社長退任時期については明言しなかった。

 ホンダが開発で先行してきた燃料電池自動車(FCV)については、「たった3.5キログラムの水素で栃木から中部国際空港まで走れ、究極の自動車との見方は変わらないが、水素を供給できるインフラの整備には時間がかかる」ため本格量産に時間がかかるとの見方だ。その代わり、FCVの電池技術を活用した電気自動車(EV)への参入を本格的に検討していると表明した。参入にあたっては「米カリフォルニア州での環境規制強化を念頭に勉強中」とコメントし、米市場で先行事業化する可能性を示唆した。

 (ロイターニュース 竹本 能文、金 昌蘭)

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