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ホンダが通期営業利益を上方修正、予想上回り2年ぶり増益

 10月27日、ホンダは2010年3月期の連結営業利益予想を前年比0.2%増の1900億円に上方修正すると発表。写真は東京モーターショーで22日撮影(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 27日 ロイター] ホンダ7267.Tは27日、2010年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比0.2%増の1900億円に上方修正すると発表した。従来予想の700億円に比べ、171.4%の上方修正となる。

 トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト19人の予測平均値1463億円を29.8%上回った。日米など世界的な販売支援策で販売が押し上げられているなか、経費・研究開発費の削減、米国中古車市況回復による金融事業の改善が大幅に寄与する。

 都内の本社で会見した近藤広一副社長は、営業利益の増額分1200億円のうち1000億円が四輪車関連、200億円が二輪車関連と述べ、そのうえで、「最大の増益要因はさまざまな経費削減で総額500億円になる。販売台数増の影響は320─330億円で、金融事業の影響が360億円」と分析した。金融事業は、「米中古車市場の回復により(利益)貢献が大きい」と述べた。また鋼材など原材料の値下げも50億円利益を押し上げる。

 10年3月期の連結売上高は従来予想の8兆2800億円から8兆4500億円に引き上げた。四輪車世界販売計画を従来の329万5000台から340万台に引き上げた。内訳は「中国を含むアジア7万台、日本3万台」(近藤副社長)。日本では今春から実施されているエコカー減税による販売効果が従来予想より3万台多い68台程度あるとみている。

 二輪車の世界販売も、ベトナムやインドで前年比で増えており、従来の895万台から956万5000台に上方修正。税引き前当期純利益は同450億円から1700億円に引き上げた。10年3月期の下期為替見通しをドル/円90円JPY=から85円に変更した。ユーロ/円EURJPY=は125円で据え置いた。対ドルで円高が想定以上に進む見通しだが、「他国通貨を勘案すれば為替の影響は従来から大きく変わらない」(同氏)としている。

 ただ、今後の経営環境は不透明だ。近藤副社長は、主力の米国市場について「回復は来年半ばと期待しているが思ったよりも長引く印象」と指摘、来春日本国内で新車購入補助金制度が打ち切られるように、「全世界の自動車市場が補助金で支えられており、来年の反動は読みづらい」と強調した。このため国内生産の本格的な回復時期などについては明言しなかった。今以上の円高が進展した場合、「海外への生産移管はありうるが、新興国の中国やブラジルではすでに現地生産しており、米国でも今以上に輸出から現地生産にシフトする余地は少ない」(同氏)と述べた。

 同時発表した2009年4―9月の連結営業利益は前年同期比75.4%減の907億円になった。通期予想に対する進ちょく率は47.7%。前年同期の通期実績に対する割合は195.2%だった。

 ホンダの決算内容について、カブドットコム証券マーケットアナリストの山田勉氏は、「事前の業績上振れ報道も上回るものであり、明らかにポジティブ」とコメント、下期の想定レートを円高方向に見直すなど慎重な姿勢も好感され「株式市場全体にとっても好材料」としている。ただ、ホンダの決算は「企業体質や経営努力のたまもの」として、「トヨタ7203.Tや日産7201.Tの株価にまで波及するかどうかは不透明。相場全体の押し上げ効果は限定的」と指摘していた。

(ロイターニュース 竹本 能文記者、伊賀 大記記者)

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