for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

EU首脳、「リスボン条約」発効後の初代大統領選定で協議へ

 10月28日、欧州連合首脳が「リスボン条約」発効後の初代大統領選定で協議へ。写真はストラスブールのEU議会前。7月撮影(2009年 ロイター/Vincent Kessler)

 [ブリュッセル 28日 ロイター] 欧州連合(EU)は、29─30日にブリュッセルで開く首脳会議で、EUの新基本条約「リスボン条約」の発効後を見据え、同条約の発行と同時に創設されるEU大統領の人選を含む新体制への展望を協議する。

 今回の首脳会議では初代のEU大統領、およびリスボン条約のもと同様に創設される外交政策責任者の指名には至らないとの見方が強い。ただ今回の議論の行方が、EU大統領が強い権限を持つリーダーになるのか、加盟国間の意見調整を重視するリーダーになるのか、方向性を決めるカギになる見通し。

 EU大統領の権限をどのように規定するかは、世界的な経済危機を経て中国などの新興国が発言力を増大させるなか、EUが国際社会での影響力を拡大させるために重要になってくる。 

 世界的に知名度が高い人物を初代EU大統領に据えることで合意されれば、ブレア前英首相が有力候補として浮上する。ブレア氏は立候補を表明していないが、ブラウン英首相はブレア氏が立候補すれば支持するとしている。

 ただEU加盟国のなかには、ブレア氏が首相在任中に米国主導のイラク戦争を支持したことに依然として不快感を示している国もある。また、EU大統領はユーロを導入している16カ国から選出するべきとの声も上がっている。

 こうしたなかユーログループの議長を務めるルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は今週フランスのルモンド紙に対し、立候補の要請があれば前向きに検討すると発言。その上で、欧州を代表するのは理論的に「欧州に尽くし、高潔なコンセンサスのもとに欧州を統一することに主眼に置き、対内的な結束を確約せずに対外的に欧州を代表しているそぶりをみせることのない人物」であるべきだと述べた。

 ユンケル氏の初代EU大統領就任は、英仏両国の支持を得られないとみられることから、実現性は低い。ただ同氏の発言はブレア氏をけん制し、別の候補擁立を促す戦略とも受け取れる。他の候補として考えられるのは、オランダのバルケネンデ現首相、フィンランドのリッポネン元首相、ベルギーのヴェルホフスタット元首相など。

 初代EU大統領のポストは、伝統的に欧州の中心的役割を果たしてきたフランスとドイツの意向に大きく左右される。外交筋によると、フランスのサルコジ大統領は、英国がユーロ導入国でないことに懸念を示してはいるものの、ブレア氏支持の方針は変えていない。ドイツのメルケル首相はこれまで立場を明らかにしてこなかったが、28日に2期目再任され連立内閣を発足させたことで、今後旗幟を鮮明にしていくとみられる。

 外交筋は「フランスとドイツが推す人物を却下できる勢力はない」としている。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up