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新日鉄、10年3月期経常益は200億円を予想

 [東京 29日 ロイター] 新日本製鉄5401.Tは29日、2010年3月期連結経常損益予想を暫定値として公表していたゼロから200億円の黒字(前期比94.1%減)に上方修正したと発表した。7―9月期に入り、海外向けに粗鋼生産が増加した。ただ、中国の粗鋼増産の影響が市況に出始めており、年明け以降の需給や輸出動向が懸念されている。

 経常利益予想200億円は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト17人の予測平均値134億円を48.6%上回っている。

 連結売上高は3兆5000億円(同26.6%減)、当期損益はゼロ(同1550億円の黒字)をそれぞれ据え置いた。

 4―6月期の単独粗鋼生産482万トンに対し、7―9月期は673万トンに増加した。中国を中心とした海外向けが主要因で、海外輸出比率は、4―6月期の33.1%から7―9月期には38.9%に上昇している。 

 谷口進一副社長は会見で、下期の鋼材出荷量は1500万トン(上期は1147万トン)を想定していることを明らかにした。前年度の出荷量2820万トンに比べ、今年度は2650万トンにとどまることになる。

 ただ、この見通しにも不透明要因があるという。谷口副社長は「10年1―3月期は不透明だ。中国の鋼材在庫が増加し、韓国の市況にも影響を及ぼし始めた」と述べ、年明けの輸出動向や価格への懸念を示した。需給動向は四半期ごとに見直し、慎重に需給を見極めていくという。

 君津製鉄所(千葉県君津市)の第3高炉で8月下旬にコークス流出トラブルが発生した影響は、年度を通じて190億円のコスト増要因となる見通し。

 鋼材出荷の減少や販売価格低下などを原材料価格の低下やコスト改善でカバーするものの、前年度に高値で契約した原材料のキャリーオーバーなどが大幅減益の要因となっている。 

 中間配当は見送った。期末配当は「未定」としており、4―12月期決算発表時に公表する予定。

 4―9月期(上期)の連結売上高は1兆5733億円(前年同期比39.5%減)、経常損益は869億円の赤字(同2622億円の黒字)、当期損益は718億円の赤字(同1616億円の黒字)となった。

 海外向けの輸出増を背景に、暫定値として上期は経常損益1100億円の赤字を予想していたが、869億円の赤字にとどまった。4―6月期の経常損益は566億円の赤字だったのに対し、7―9月期は302億円に赤字幅が縮小した。

 (ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)

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