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シャープ4―9月期は営業黒字に、液晶パネルの価格回復

 [東京 29日 ロイター] シャープ6753.Tが29日発表した2009年4―9月連結営業損益は前年同期比96.9%減の15億円の黒字になった。損益ゼロとしていた計画を上回った。液晶パネル価格が回復したほか、液晶テレビも好調だった。ただ、来年1―3月を厳しくみており、通期で500億円の営業黒字とする業績予想は据え置いた。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト16人の予測平均280億円を上回る水準となっている。

 <液晶パネルの通期計画を上方修正>

 液晶パネル事業の4―9月期の営業損益は8億円の黒字。このうち7―9月期が155億円の黒字となり、4―6月期の147億円の赤字から大きく改善した。会見した浜野稔重副社長は7―9月期について「(市場での)品薄感から、価格が大きく戻った」として、液晶パネル価格の安定化が寄与したと話した。通期の液晶パネル事業の営業利益は計画は180億円とし、期初計画の160億円から上方修正した。

 液晶パネル事業の営業利益は、下期計画が172億円になる。4―6月期の黒字分とほぼ同程度の目標だが、浜野副社長は「来年1―3月期を厳しく見ている」と述べた。下期以降の液晶パネルの市況見通しは「7―9月に価格が持ち直し、10―12月はクリスマス商戦でタイトな状況が続くだろう。ただ、年明けはパネル工場が立ち上がって量産になるので、生産能力からすると余剰感が出てくるのではないか。いろいろな見方があるが、われわれとしては厳しくみておく」という。

 <液晶テレビも7―9月に黒字化>

 また、7―9月期は、液晶テレビ事業が若干の黒字になったという。それでも10年3月期に液晶テレビ事業の赤字は残るとの計画は据え置いた。通期の販売台数計画も1000万台で据え置き。4―9月期の実績は439万台だった。このうち7―9月期は239万台で、4―6月期の200万台を上回った。

 液晶テレビ事業について浜野副社長は「下半期には黒字化が図れると思っている。4―6月期の赤字が大きかったので、通年で(赤字が)残る」という。下期の見通しは、「10―12月期は最大の商戦期でボリュームが上がるが、1―3月は厳しく織り込んでいる」とした。その理由は「日本のエコポイント制度は年度内は続くが「世界各国の経済政策が疲弊してくる懸念がある」と説明した。

 また、4―6月期に17億円の営業赤字だった太陽電池事業の7―9月期は11億円の営業黒字となった。太陽光発電システムに対する政府の補助金制度によって国内が好調だった。

 <上期の黒字化はポジティブ>

 MFグローバルFXA証券・調査部アナリストのデービッド・元三・ルベンステイン氏は、9月中間期営業損益について「コンセンサスが40億円程度の赤字とみられていたので、15億円の黒字を確保したことはポジティブに受け止められるだろう」とコメントした。

 一方、会社側は、通期予想の売上高2兆7599億円、当期純損益30億円とする従来見通しを、それぞれ据え置いた。これについて同アナリストは、液晶パネルの需給サイクルが1─3月期にもピークアウトする可能性があるとみられていることから「会社側は保守的に通期予想を据え置いた」と分析する。しかし、今決算発表シーズンの投資家の判断は厳しいので「短期的には売られる可能性がある」(同)と話した。

 (ロイター日本語ニュース 村井 令二)

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