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大変官僚的な組織、損益計算に関心持つ必要=稲盛JAL会長

 2月1日、JALの稲盛会長(左)は、大変官僚的な組織であり、損益計算に関心を持つ必要があると述べた。写真は会見で大西社長と(2010年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 [東京 1日 ロイター] 会社更生法を申請して再建中の日本航空(JAL)9205.Tに1日付で就任した稲盛和夫会長と大西賢社長ら新経営陣は同日都内で会見した。

 稲盛会長は、JAL再生を支援する企業再生支援機構が作成した再生計画素案を「確実に実行すれば再生は可能」と指摘しつつも、着任早々の感想として「親方日の丸で大変官僚的な仕事の仕方をしてきたようだ。ビジネスを展開するには損益計算に関心を持つ組織になる必要がある」と述べ、再生のために抜本的な社内風土の刷新を迫った。

 会見冒頭で稲盛会長は、JALが1月19日の会社更生法申請後も、懸念されていたような企業ブランド低下による客離れなどが発生せず、運航も通常通り継続されている点について、社員または利用者である国民を含めた関係者の「支援のたまもの」と深く謝意を表明。その上で「航空・運輸業界については素人ながら、京セラ6971.TやKDDI9433.Tでは、収入を増やし費用を減らすとの一点をみて経営をみてきた」とし、「安全面で支障のない範囲で無駄を削って行きたい」と述べた。

 「JALのみが再生するのでなく同じ大手航空会社である全日本空輸9202.Tと切磋琢磨しながら国内の航空インフラが発展するよう希望する」(稲盛会長)と述べ、JALへの公的な支援が全日空との公平な競争環境を阻害することがないよう配慮する姿勢も示した。

 経営者としての稲盛氏は、これまでひとりも人員削減を行わってこなかったことが高く評価されているが、JALについては「今期2000億円もの赤字を計上する状況は尋常でない。再生に不可欠なら(社員に人員削減の)協力をお願いするほかない」との認識を示した。

 再生計画の詳細については今後具体的に詰めるもよう。これまで報道されている支援機構案が、路線の改廃と増収・黒字転換を目指している点については、「楽観的なところもあるかもしれない」(稲盛会長)として、今後柔軟に計画を見直す姿勢を示した。

 大西社長は、日米路線の効率的な運航のためにも決定を急ぐ必要がある米航空大手との提携交渉について、提携候補のアメリカン航空AMR.Nとデルタ航空DAL.Nについて「いずれも一長一短あるが、できるだけ早く決めたい」と話した。また、これまでデルタ航空との提携が本命との見方が多かったが、「これまでの議論を白紙にして検討する」(大西社長)と強調した。

 不採算事業である貨物事業再生のために日本郵船9101.Tと進めてきた事業統合交渉についても、「新たな経営体制のもと白紙から検討したい」(大西社長)と述べた。

 (ロイター日本語ニュース 竹本 能文記者)

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