[ロサンゼルス 20日 ロイター] 米ロサンゼルス近郊のサンタモニカで鯨肉を違法に提供した高級すし店「ザ・ハンプ」が検察当局に訴追され、20日付で閉店することを明らかにした。閉店の理由については、「自らへの懲罰」と説明している。
報道によると、この問題を告発したのは、和歌山県太地町のイルカ漁をテーマにし、今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門を受賞した米映画「ザ・コーブ」の制作者ら。連邦当局と協力し、同店でひそかに撮影するなどして、絶滅危惧種に指定されているイワシクジラが提供されていたことを明らかにした。
米国では海洋哺乳類保護法により、鯨肉などの販売が禁じられており、検察当局は今月11日、同店のシェフを同法違反容疑で訴追していた。有罪になれば、最高で禁固1年と20万ドル(約1800万円)の罰金が科されるという。
同店はウェブサイトに掲載した声明で、閉店の決定について「裁判所による将来の罰金処分に加えて自らに科す懲罰」とし、違法行為について謝罪した。