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低金利維持、景気見通し悪化で長期化も=米FOMC議事録

 [ワシントン 6日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)が6日公表した3月16日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、景気見通しが悪化したりインフレ率が一段と低下すれば、予想されているより長期にわたりFRBが超低金利を維持する可能性があることが明らかになった。

 4月6日、米FRBはFOMC議事録を公表。低金利維持する期間が長期化する可能性が示された。写真はワシントンのFRB本部。1月撮影(2010年 ロイター/Jason Reed)

 米経済見通しに対する根強い懸念を示し、政策当局者が利上げを急いでいないことを示唆した。

 議事録は「経済見通しが著しく悪化するか、インフレ基調が一段と低下しているようであれば、政策引き締めまでの期間はかなりの期間(quite some time)続き、さらに長期化する可能性がある」としている。

 その一方で、「このような見通しの提示は、迅速に金融引き締めを開始するFOMCの能力を制限しない」とした。

 カンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁が再び「長期間(for an extended period)」の文言維持に反対を示し、低金利政策を「当分の間(for some time)」維持するとの一段と柔軟な立場を支持する姿勢を示したことも分かった。

 議事録によると、FOMCメンバーは、悪循環の脅威は完全には遠ざかっていないとし、住宅市場に弱さが再び見られることや高水準で推移する失業に対する懸念を示し「今後の家計支出について、弱い労働市場や住宅資産の減少、信用ひっ迫、鈍い所得の伸びを受けて引き続き抑制される公算が大きいとの見方で一致した」。

 ミネアポリス地区連銀のコチャラコタ総裁は6日の講演で、経済の回復は進んでいるようだと述べる一方で、住宅セクターの回復にはしばらくかかり、失業率の見通しは「明るいとは言えない」との見方を示し、失業率が2011年末までに8%を下回れば驚きだと述べた。

 インフレ圧力は抑制されており、今後もその状態が続く公算が大きいの見方を示した。インフレ期待も「適度に」抑制されているとした。

 このことを背景に、一部メンバーは早期金融引き締めのリスクのほうが長く待ち過ぎるリスクよりも大きいとの考えを示した。

 <「長期間」の意味合いに変化か>

 議事録で示されたFRBの景気認識は冷静さを醸し出しているが、アナリストのなかには「長期間(for an extended period)」という文言の新たな特徴付けに、その言葉がもはや一定の時間軸の意味を持たず、声明から削除される道が開かれたとみる向きもいる。

 バークレイズ・キャピタルのエコノミスト、ディーン・マキ氏は「いまは、もしかしたらFOMCは、言い回しの精神を侵さず文言を削除した後じきに引き締めを開始する可能性もある、という解釈になる」と述べた。

 とはいえ、FRBの最新の景気認識は、インフレ圧力もインフレ期待も抑えられているとするなど、全般に弱めだ。

 こうした認識を踏まえ、一部のメンバーは拙速な引き締めに慎重な姿勢を示した。しかし、メンバー全員が、それに賛同しているわけでない。リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は6日、正反対の認識を示した。

 ラッカー総裁はCNBCテレビのインタビューで「今回の(景気)拡大における今後のリスクは、(利上げ時期を)待ち過ぎることにやや傾くだろう。わたしはこれについてかなり警戒している」と語った。

 2009年第4・四半期の米国内総生産(GDP)が前期比プラス5.6%と堅調な伸びだったわりにFRBのトーンが慎重なことに一部投資家は驚いている。

 モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ・フィクストインカム・ストラテジスト、ケビン・フラナガン氏は「FRBが利上げについて相当熟慮するであろうことが示されている。いまのところ利上げの緊急性はみられない」と述べた。

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