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独州立銀行がゴールドマンとの取引停止、仏政府も調査検討

 [ボストン/フランクフルト 21日 ロイター] ドイツのバイエルン州立銀行は21日、米証券取引委員会(SEC)がゴールドマン・サックスGS.Nを提訴したことを受け、同社との取引を停止することを明らかにした。

 4月21日、ドイツのバイエルン州立銀行ははゴールドマンとの取引を停止することを明らかに。写真はニューヨーク証券取引所内で(2010年 ロイター/Brendan McDermid)

 SECは先週、債務担保証券(CDO)の組成と販売をめぐりゴールドマンを提訴。SECによると、同社はCDOの組み入れ証券の選定に関わったヘッジファンド、ポールソン・アンド・カンパニーが、CDOの価格下落で利益が出る取引を行っていたことを投資家に知らせなかった。

 フランスのラガルド経済財務雇用相は21日、仏金融市場監督庁(AMF)もゴールドマンを調査すべきと発言。AMFは、必要であればSECと協力する方針を示している。来週、最新情報を報告するという。

 21日のゴールドマンの株価は0.7%下落。過去1週間の下落率は14%に達した。

 21日のモルガン・スタレンーMS.Nの株価は、好決算を受けて、4%値上がりている。

 ゴールドマ社のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムは約133ベーシスポイント(bp)と、前日終盤の約122bpから上昇している。

 <強い不透明感>

 ゴールドマンが20日発表した第1・四半期決算は大幅な増益となったが、市場では提訴の影響を懸念する声が根強い。

 サンドラー・オニールのアナリスト、ジェフ・ハート氏は「先行き不透明感が強い。さまざまな報道で短期的には振れの大きな展開となるだろう」と指摘。個人的には「評判リスクと金融リスクを管理できるのではないか」とみていると述べた。

 SECの提訴を受け、弁護士の間では、ゴールドマンに対する訴訟を検討する動きも出ているが、現時点では訴訟の根拠を明確にするのは困難という。

 法律事務所グラント&アイゼンホーファーのマネジングディレクター、スチュワート・グラント氏は「株主や証券保有者から訴訟が起きれば、驚きだ」との見方を示した。

 同社は、企業統治や有価証券取引に関する訴訟を扱っており、複数のクライアントから問い合わせが来ているという。

 新たに公表された公文書によると、ゴールドマンは、金融規制改革をめぐる議論が盛んになった今年の初めに、政治献金やロビー活動を積極的に増やしていた。

 上院農林委員会はこの日、デリバティブ規制案を可決。金融規制改革法案は、上院可決に向け一歩前進した。

 SECの提訴をめぐっては、賛成3・反対2の僅差で決まったことが今週明らかになり、政治的な意図があったのではないかとの見方も一部で出ている。

 オバマ大統領は21日、ゴールドマン提訴について、ホワイトハウスとSECが事前に話し合った事実は「決して」ないと言明。

 SECのシャピロ委員長も、提訴に政治的な意図はなかったとの声明を発表した。

 <動き出すライバル>

 ゴールドマン提訴の原因となった取引に関与したヘッジファンドのポールソン・アンド・カンパニーは、19日に顧客との電話会議を開き、懸念払しょくに努めた。

 ポールソンは20日には顧客に書簡も送った。会議に参加した複数の投資家によると、ポールソンは、SECからウェルズノーティス(民事提訴の意思通知)は受け取っていないと説明した。

 ポールソンは、21日にも顧客との電話会議を実施。解約請求は、通常よりも少ないとの見解を示した。6月末の解約を希望する投資家は、4月30日までに通知する必要があるという。  

 ウォールストリート・ジャーナル紙によると、ポールソンの元幹部パオロ・ペレグリニ氏は、同社がCDOの価格下落で利益の出る取引を行っていることを、組み入れ証券の選定を正式に担当したACAマネジメントに伝えていたとSECに証言した。

 ブルームバーグは、今回の問題でSECに提訴されたゴールドマンのファブリス・トゥール氏が来週、上院の公聴会で証言することに合意したと報じた。 

 関係筋がロイターに明らかにしたところによると、同社のブランクファイン最高経営責任者(CEO)も証言する見通し。 

 ゴールドマンの提訴を受け、ライバルの金融機関はすでに動き出している。

 事情に詳しい筋によると、投資銀行業務担当者は国営の中国農業銀行の幹部や中国政府当局者に働きかけ、同行が進めている200億ドル強の新規株式公開(IPO)計画の引き受け幹事からゴールドマンを外そうとしている。

 また、中国の交通銀行が進めている61億ドルの株主割当増資計画についても、ゴールドマンを共同グローバル・コーディネーターから外すよう当局者に要望しているという。

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