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スペイン格下げ:識者はこうみる

 [ニューヨーク 28日 ロイター] 格付け会社フィッチ・レーティングスは28日、スペインの長期外貨建ておよび自国通貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)を「AAA」から1ノッチ引き下げ「AAプラス」とした。見通しは「安定的」。

 5月28日、フィッチ・レーティングスはスペインの信用格付けを「AAA」から1ノッチ引き下げ「AAプラス」に。写真はバルセロナ。3月撮影(2010年 ロイター/Albert Gea)

市場関係者のコメントは以下の通り。

●ユーロの下落は続く

<デルタ・グローバル・アドバイザーズのプレジデント、チップ・ハンロン氏>

 スペインの問題は明らかにギリシャの問題よりも深刻だったため、格下げが予期されていなかったとしたら理解に苦しむ。スペインの債務の国内総生産(GDP)に対する比率は深刻だ。

 債務に起因する破たんの懸念が世界的に高まっているため、今回の格下げにより、このところ不安定になっている株式市場は世界的に不安定さを増すだろう。一方で米経済にけん引されて世界経済が回復するとの見方もあり、この2つの見解のせめぎ合いが不安定性を生み出す。

 スペインが格下げされたことで、ユーロは引き続き対米ドルで下落を続け、金が安全資産として買われる状況が続くとみている。

●想定内、金市場では織り込み済み

 <ヘレウス・プレシャス・メタルス・マネジメントのトレーダー、デビッド・リー氏>

 (スペイン格下げは)誰もが予想していたと思う。欧州で(ギリシャの)次に弱いのはスペインやポルトガル、イタリアだというのが共通理解となっているため、(金)市場ではすでに織り込み済みだった。

 大幅な格下げではなかったので、(スペインの)借り入れコストが大幅に変化することはないだろう。スペインは依然として債券発行による資金調達である程度成功している。投機的等級とみなされるほど格下げされたわけではない。

 格下げ発表後、金は値を戻したが週末を控えていることもあり反応は限定的だった。

●今後数段階引き下げられる可能性

 <ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア為替ストラテジスト、ウィン・シン氏>

 「安定的」との格付け見通しは不可解だ。スペインは数段階格下げされるべきだ。数週間前にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同国の格付けを「AAプラス」から「AA」に引き下げ、見通しはネガティブに据え置いた。

 スペインの格付けはわれわれのモデルとは大きくずれている。ムーディーズは依然としてスペインのトリプルA格付けを維持している。しかし、これが長く続くとは思わない。スペインの格付けは今後、数段階引き下げられるとの見方を再度強調する。

 スペインの国内総生産(GDP)はギリシャやポルトガルの5倍だ。銀行システムの問題を背景にスペインは今後一段と注目されるだろう。ギリシャからの悪影響の波及が広がっている。

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