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欧州の緊縮財政、世界経済の成長圧迫=スティグリッツ氏

 6月1日、ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ教授は、欧州の緊縮財政が世界経済の成長を圧迫するとの見通しを示した。アテネで2月撮影(2010年 ロイター/Yiorgos Karahalis)

 [ストックホルム 1日 ロイター] コロンビア大学教授でノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏は1日、欧州諸国の緊縮財政が同地域の景気回復を妨げ、年末までに世界経済の成長率を「大きく押し下げる」との見通しを示した。ロイターとのインタビューで語った。

 同氏は、世界経済が景気の二番底に陥るかどうかはなお不透明とした上で、欧州が当分の間不安定な状況に直面するのは必至だと指摘。現時点で確信をもって予想できるのはボラティリティだとし、「ボラティリティは成長にとって好ましくない。これはゼロ・サム・ゲームではなく、ネガティブ・サム・ゲームだ」と述べた。

 また「言ってみれば、悪循環に陥っていることが問題だ」とし、「緊縮財政が成長を押し下げ、ユーロ安と弱い欧州経済が米国に悪影響をもたらす」との見方を示した。

 経済成長にどの程度の影響が出るかは不透明で、各国の緊縮財政の実現や実施のスピード次第だと指摘。欧州は財政赤字を削減すると同時に成長を促す形で歳出と税制を見直す必要があると述べた。

 ユーロが過小評価されているか、あるいは今後対ドルで一段と下落するかといった質問には回答を控えた上で、為替相場や金融市場は世界経済が安定した成長を再開するまで極めて不安定な状態が続くとの見方を示した。

 米経済については、欧州財政問題の影響を受ける可能性がある点以外にも、銀行セクターや会計基準、信用ひっ迫、住宅ローンのデフォルト(債務不履行)など、独自の課題を多く抱えていると指摘。「米経済が弱ければ欧州にとっても問題となる。残念なことにわれわれは回復を加速ではなく減速させる相互的な枠の中にある」と語った。

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