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ハンガリー政府が歳出削減方針を表明

 [ブダペスト 7日 ロイター] ハンガリー政府は7日、歳出削減に関する方針を発表、前週末に政府当局者がハンガリーがギリシャのような債務危機を回避できる見込みはわずかと発言したことによる傷の修復に努めた。

 6月7日、ハンガリー政府は歳出削減に関する方針を発表。写真はオルバン首相(右)の就任宣誓式。ブダペストの議会で5月に撮影(2010年 ロイター/Karoly Arvai)

 先月29日に発足したばかりのハンガリー内閣は、遅くとも8日には「アクションプラン」を公表するとしているものの、政府の発表は具体性に欠け、市場の混乱は収まっていない。

 マトルチ経済相は7日、CNBCテレビに対し、政府は国際通貨基金(IMF)などと合意した今年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比目標である3.8%を堅持する方針を表明。そのためには、歳出をGDP比で1.0─1.5%削減する必要があるとの考えを示した。

 ただ同経済相はその後、政府は税率が一律の所得税を世帯向けに導入する可能性があり、税率は現行よりも低くなると可能性があるとも発言。これは2008年にハンガリーがIMFと欧州連合(EU)から支援を受けた時確約した内容と相容れない可能性がある。

 格付け会社ムーディーズ・インベスター・サービスは、ハンガリー政府が税収拡大のために非伝統的な措置を検討していることが懸念材料となっていると指摘。またアナリストは、ハンガリー新政権は依然として矛盾するメッセージを発信しており、こうした状況が続くために前週末にハンガリーフォリント、株価、国債が売られる動きが出たとしている。

 マトルチ経済相は、前週の政府当局者の発言について、政権内の情報伝達に問題があったことは認めたものの「ハンガリーがギリシャと同様でないことは明白だ」と述べた。

 エコノミストの間からは、ハンガリー政府は国内向けと国外向けに異なるメッセージを発しているようにみえるとの指摘が聞かれた。

 ダンスケ銀行のアナリスト、ラース・クリステンセン氏は「ハンガリー政府当局者が、財政赤字は当初よりも大幅に拡大すると語ると同時に、財政緊縮策を否定し、減税を約束した。これでは誰もが混乱する」と述べた。

 ただこうしたなか、ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相)は6日、TV5モンドとラジオ・フランス・アンテルとのインタビューで「ハンガリーの状況については心配していない」との考えを示し、「ハンガリーの政治家の発言が多すぎることが唯一の問題とみている」と述べている。

 多くのエコノミストは、ハンガリー経済はギリシャよりもかなり底堅いとの見方をしている。ハンガリーの赤字と債務の対GDP比率はギリシャほど高くない。例えばハンガリーの2009年の公的債務の対GDP比率は80%と、予想されるギリシャの10年の同比率の133%よりも低い。

 ただムーディーズは、政府が発するメッセージと経済成長実現に向けた構想で、同国が抱える公的債務と対外債務が新たに注目されることとなったとも指摘している。

 アナリストからは、明確な財政の枠組みが欠如しているため、ハンガリー政府が市場の信頼を取り戻すには時間がかかるとの見方が出ている。

 政府の方針は依然として具体性に欠けるため、市場では内閣が8日までに発表するとしているアクションプランに注目が集まっている。

 UBSの調査部門は「ハンガリー政府がどのようにしてEUとIMFに対して確約した赤字のGDPに対する比率の安定化を実現しようとするのか、最低でもその具体策を知りたいとの声が市場で出ている」との見解を示した。

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