for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

トリシェECB総裁の会見要旨

 [フランクフルト 10日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は10日、主要政策金利を過去最低の1.00%に据え置くと発表した。据え置きは予想通り。

 6月10日、ECBは主要政策金利を過去最低の1.00%に据え置くと発表。写真はフランクフルトのECB本部で会見する総裁。(2010年 ロイター/Ralph Orlowski)

 理事会後に開かれた記者会見でのトリシェECB総裁の発言要旨は以下の通り。

 <国債買い入れ継続>

 これまでに決定した国債買い入れを継続することが現時点で適切と考えている。

 <追加流動性措置>

 7月28日、8月25日、9月29日に、3カ月物資金供給オペを行い、固定金利で全額供給することをこの日決定した。

 <国債買い入れへの方針転換の説明>

 いわゆる証券市場プログラムの創設については、ユーロ圏の証券市場の一部にみられる機能不全の解消を支援することで、金融政策の効果的な運営を確実にする狙いがある。

 (方針転換は)ECB理事会が行われた5月6日の午後と翌7日の早い段階において、急激な形で行われた。

 ECBもしくは欧州の市場参加者・金融機関の基準ではなく、欧州の経済や市場のみならず、世界の金融や経済の機能を脅かす恐れのある重要な事態が起きていると世界中で判断された。

 <インフレ見通しへのリスク>

 物価動向見通しへのリスクは全般的に均衡している。中期的上向きリスクはとりわけ、商品相場の動向と関係している。さらに、今後数年間の財政再建の必要性に伴う間接税や統制価格の引き上げは、現在の予想を上回る可能性がある。

 同時に、域内物価とコスト動向へのリスクは抑制されている。理事会は、入手可能な物価に関する全ての経済指標について、今後の動向を注意深く監視していく。

 <インフレ見通し>

 ECBのスタッフ予想では、HICP(EU基準CPI)による年間インフレ率が2010年は1.4―1.6%、11年は1―2.2%になるとみている。

 2010年3月時点の予想と比較するとやや上方修正されているが、これは主にユーロ建て商品相場の上昇を反映している。

 <回復へのリスク>

 非常に不透明な環境のなか、景気見通しへのリスクは概ね均衡している。上方リスクは、世界経済や国際取引が予想よりも力強く回復している可能性があり、ユーロ圏の輸出が一段と支えられることだ。下方リスクは、一部金融市場での新たな緊張の高まりや信頼に関する懸念が依然として存在することだ。

 <ECBの成長見通し>

 実質国内総生産(GDP)は年率で、2010年が0.7─1.3%、11年が0.2─2.2%の伸びになることが予想される。

 3月時点のスタッフ予想と比べ、10年の実質GDP伸び率見通しのレンジは小幅上方修正された。これは、世界の経済活動が強まっていることに伴う短期的なプラスの影響によるものだ。一方、主に内需見通しを反映し、11年は幾分下方修正された。

 <非伝統的措置>

 金融市場の緊張度が強まった時期にとったすべての非伝統的措置は、中銀の政策目標と完全に一致しており、性質としては一時的である。

 <成長見通し>

 ユーロ圏経済は2010年前半において回復が継続したものの、四半期ごとの成長率はむしろ一様でない公算が大きい。

 <高い不透明性>

 先行きについては、一部金融市場で引き続き緊張がみられるなど、非常に不透明な環境において、ユーロ圏経済は緩やかなペースで拡大していくと予想される。

 <金利は適切>

 現在の金利は引き続き適切である。

 <緩やかな物価動向>

 物価動向は中期的な政策展望において依然緩やかな推移が引き続き見込まれる。世界的なインフレ圧力は継続する可能性もあるが、域内の物価圧力は依然低いと予想される。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up