[ニューヨーク 19日 ロイター] 米著名エコノミストのヌリエル・ルービニ氏は19日、中国人民銀行(中銀)が元柔軟化の方針を発表したことについて、対ドルでは元高ではなく元安につながる可能性があるとの認識を示した。
同氏は人民銀行の発表について「数年ぶりの大きなシグナルで、人民元政策の変更を示している」と指摘。
ただ、元相場調節の際に参考にするとしている「通貨バスケット」の構成や基準日など、具体的な運用方法は不透明だとの認識を示した。
ユーロの下落が続くようであれば「逆説的だが、元は対ドルで下落を迫られる可能性がある」とも指摘。
「中国がたとえ対ドルで緩やかな上昇を容認しても、今後1年間の上昇幅は小幅にとどまり、3─4%を超えることはないだろう。中国の貿易黒字は縮小しており、経済成長率は鈍化する可能性が高い。労働争議も引き続き問題となるだろう」と述べた。