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5月完全失業率は5.2%に上昇、3カ月連続の悪化

 6月29日、5月完全失業率(季節調整値)は5.2%。写真は昨年9月、都内で(2010年 ロイター)

 [東京 29日 ロイター] 総務省が29日に発表した労働力調査によると、5月の完全失業率(季節調整値)は5.2%となり、前月よりも0.1ポイント上昇した。3カ月連続の悪化となった。 ロイターが民間調査機関に行った事前調査では5.0%が予測中央値だった。

 完全失業率は、労働力人口(就業者と完全失業者の合計)に占める完全失業者の割合。就業者(季節調整値)は前月比24万人減の6221万人となり、4カ月連続で減少。一方、失業者は前月比1万人増の340万人で増加幅は縮小しているものの、3カ月連続で増加した。

 完全失業率は2009年7月(5.6%)に過去最悪となった後は、緩やかに改善し、今年1、2月には4.9%に低下。ただ、3月以降は5%台で推移し、足元は徐々に上昇している。失業率について総務省では、5%台と依然高い水準で推移しているとし、「油断ができない状況が続いている」との判断を示した。

 失業率を年齢階級別にみると、15─24歳の若い世代の失業率が10.5%に上昇し、2003年6月(10.5%)と並ぶ高水準となった。求職理由別にみると、新たな収入が必要な失業者が増えていることから、総務省では、景気の持ち直しを背景に、仕事を探す動きが出てきている可能性があるとした。

 就業者数を業種別にみると、製造業が前年比22万人減(4月は31万人減)、建設業は前年比16万人減(4月は14万人減)と減少が続いている。一方、医療・福祉は前年比39万人増(4月は31万人増)となり増加が続いている。

 失業率を男女別にみると、男性が5.5%、女性が4.7%となり、前月と変わらなかった。 

 BNPパリバ証券・エコノミストの加藤あずさ氏は「失業率の改善が昨年7月のピークに比べて0.4ポイント低下しているのに対し、就業者数はいまだに改善が見られない」と指摘した。その要因として、景気後退局面における雇用調整が労働時間の削減を中心に行われ、雇用の数量調整が極力回避されたことが影響していると分析。企業内に余剰な雇用が残っていたため、景気が回復し生産が増えても、まずは労働時間の延長で対応し、採用増加にはなかなか結びついていないと指摘した。その上で「雇用情勢は基本的には改善に向かっていると見られるが、就業者数の本格回復にはまだ時間がかかりそう」との見方を示している。 

  (ロイター日本語ニュース 武田晃子)

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