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5月の鉱工業生産は3カ月ぶり低下、自動車需要が鈍化

 [東京 29日 ロイター] 経済産業省が29日発表した5月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比0.1%低下の95.9で、3カ月ぶりの低下となった。出荷も低下、在庫は上昇し、全体として振るわない結果となった。

 6月29日、5月鉱工業生産指数速報は、前月比0.1%低下。写真は昨年12月、都内の工場地区で(2010年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 特に、自動車は、海外需要の鈍化や国内政策効果の一巡などで生産・出荷が減少し、全体に影響した。先行きの生産予測指数は6月が前月比0.4%上昇、7月が同1.0%の上昇となり、これまでより小幅ながらも増勢は維持する見通し。

 出荷は同1.7%低下し、在庫は同2.0%上昇して04年5月以来の上昇幅となった。この結果、在庫率は同4.4%と大幅に上昇した。 

 経済産業省は生産の基調判断を「持ち直しの動きで推移している」に据え置いた。

 経済産業の試算によると、予測指数が実現した場合の4─6月の生産見通しは、前期比1.9%の上昇となり、1─3月の7.0%上昇と比較して、増勢鈍化は鮮明となっている。ただ、金融危機以降の大幅な落ち込みに伴い季節調整のゆがみが発生している可能性があり、4─6月は低めに出ることがエコノミストらから指摘されており、実勢としては段差はこれほど大きくなく、緩やかな増勢鈍化と見られている。

 5月は特に輸送機械工業の不調が目立った。前月比2.7%減と大幅に減少、出荷も同5.7%減となった。中でも普通乗用車は2カ月連続で生産・出荷ともに減少。北米、欧州、アジア向けともに出荷が低調だった。また国内向けも、エコカー補助の政策効果がほぼ一巡しつつあり、増勢が鈍化している。在庫は同7.6%上昇したが、経済産業省によると、普通乗用車やトラックなどの船積み待ちの影響があるという。

 輸送機械は先行きの生産予測も振るわない。輸送機械工業は6月も前月比4.3%と大幅な落ち込みとなっている。7月には1.4%上昇と上昇に転じる見込みとなっているが、 経済産業省では、先行きもさほど強い伸びにはならないと見ている。

 一方で5月は情報通信機械や電気機械、化学などは上昇した。影響テレビや携帯電話、ノート型パソコンなどは新機種の生産が本格化、エアコンの夏に向け増産、化学でも夏用化粧品の生産が寄与した。

 先行きの生産予測指数は6月が前月比0.4%上昇と、小幅上昇。一般機械や電気機械などが上昇見通しだが、その他は振るわない。7月は同1.0%上昇見通し、一般機械や輸送機械、化学などが寄与し、やや持ち直す見通し。

般機械に移ったとみていいだろう」と分析している。

 今後の生産動向には、ギリシャ問題など欧州経済並びに世界経済に悪影響を及ぼすリスクはあり、企業の生産計画も慎重化している面もあろうが、「新興国経済を中心に世界経済の拡大は続く見通しにあり、4─9月は技術的な問題(季節調整のゆがみ)から表面的には減速するものの、実勢としては堅調なペースでの拡大が続く見込み」(伊藤忠・丸山氏)とみられている。

 (ロイター日本語ニュース 中川泉記者)

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