[ニューヨーク 2日 ロイター] 2日の米株式相場は続落。このところ景気回復ペースの鈍化を示す兆候が相次いでいたところへ、この日の雇用統計も失望を誘う内容となったことが相場を圧迫した。
今後売り圧力が高まることを示唆するテクニカル面での動きもあり、相場は一段安となった。S&P総合500種の50日移動平均は200日移動平均を下回った。こうした現象が見られたのは2007年12月以来初めて。07年時にはその直後に地合いが緩み始め、結局S&P500は12年ぶり安値をつけるに至った。
6月の米雇用統計・非農業部門雇用者数は国勢調査実施に絡む臨時雇用が終了したことを背景に前月比12万5000人減となった。減少に転じたのは年初来初めて。
フェデレーテッド・インベスターズの市場ストラテジスト、リンダ・デュッセル氏は「雇用統計は強気になれない内容だった」とし「投資家は6月に出た落胆させられる、または若干落胆させられる多くの経済統計を見て売りを出している」と指摘した。
この日は金融株をはじめ景気循環に敏感な銘柄の下げが目立った。S&P500金融株指数は1.1%安、一般消費財指数は1.2%安となった。
米独立記念日に伴う休日を前に、出来高は年初来最も少ない5営業日の1日に数えられる水準となった。
ダウ工業株30種は46.05ドル(0.47%)安の9686.48ドル。
ナスダック総合指数は9.57ポイント(0.46%)安の2091.79。
S&P総合500種は4.79ポイント(0.47%)安の1022.58。
週足ではダウが4.5%、ナスダックは5.9%、S&P500は5%、それぞれ下落した。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)
終値 9686.48(‐46.05)
前営業日終値 9732.53(‐41.49)
ナスダック総合
終値 2091.79(‐9.57)
前営業日終値 2101.36(‐7.88)
S&P総合500種
終値 1022.58(‐4.79)
前営業日終値 1027.37(‐3.34)