for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

富士通、クラウド関連で10年度に1000億円投資

 [東京 9日 ロイター] 富士通6702.Tは9日、2010年度にクラウド・コンピューティング関連に1000億円を投資することなどを柱とした経営方針を発表した。海外売上高を2011年度までに3000億円程度増やすほか、M&A(合併・買収)戦略も強化する。

 記者会見した山本正己社長は「構造改革の結果、赤字ビジネスがなくなった。10年度は守りから攻めの絶好の年になる」と強調した。

 11年度の連結業績目標は売上高5兆円、営業利益2500億円、当期純利益1300億円と1年前に発表した数値を据え置いた。海外売上高比率は2009年度実績の37%から11年度に40%超への引き上げを狙う。山本社長は「(11年度で)海外売上高は3000億円程度増やしていきたい。中国、インドなど新興国で約1000億円伸ばしたい」と述べた。

 10年度のクラウド関連投資は09年度実績(約650億円)から5割強増やす。同事業の要員として11年度末までに5000人を育成するとともに、世界的な事業拡大に向け10年度中に日本と同品質の設備を英国、オーストラリア、シンガポール、ドイツ、米国の海外5拠点に構築。中国南部にもデータセンターを11年度中に稼働させる。また、クラウド事業の基盤構築で次世代スーパーコンピューターの投資は継続する。

 独シーメンスSIEGn.DEとの合弁会社を完全子会社化(09年4月)して強化しているIAサーバ(低価格サーバ)の販売は、10年度に年間40万台(うち海外25万台)、12年度に50万台(同30万台)を目指す。また、東芝6502.Tと基本合意した携帯電話事業の統合では、海外市場への展開について2011─12年に向けてスマートフォンを中心に検討を進めるとしている。

 <技術と顧客を求めM&Aも>

 M&A戦略も強化。「強い技術、優良な顧客を持っている会社が対象になる。ソフトウェア関連の企業も大きな対象となる」(山本社長)としている。同社長は、対象企業の事業規模や買収金額などついては明らかにしなかったが、「富士通には毎年1500億円レベルのフリーキャッシュフローがある。これをどう使うかは、今後の経営手段として非常に重要」と述べた。

 <半導体と通信、構造改革で成果>

 昨年7月の経営方針説明会では、当時社長の野副州旦氏が構造改革の対象として半導体と通信を挙げた。両事業の認識について山本社長は「LSI(大規模集積回路)ビジネスはファブライト(設備軽量化)で利益体質になった。通信事業の構造改革もそれなりに成果が出ている。構造改革は今後も進めるが売却等はない」などと話した。

 昨年9月25日の解任劇を巡り経営側と対立した野副氏はこのほど、一連の問題に関連したブログを休止した。富士通側と和解したのかとの質問に対し山本社長は「裏で和解はない」と否定した。

 (ロイター日本語ニュース 浜田健太郎、村井 令二)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up