[香港 13日 ロイター] 格付け機関のフィッチ・レーティングスは13日、参議院選挙で民主党が低迷したことを受け、日本の財政再建が一段と困難になるとの見方を示したうえで、年末までに信頼に足る対策が策定できなければ格下げリスクが高まる恐れがある、と指摘した。
フィッチの日本担当ソブリンアナリスト、Andrew Colquhoun氏は「今年末までに信頼できるプランが作成されなければ、格付けにとってネガティブなシグナルとなり、信用格付けに対する圧力が高まることになる」と述べた。
ただ同氏は、プランを策定する政府の能力について悲観はしていないと指摘、「選挙結果により、日本政府がそのようなプランを策定および実行することは一段と難しくなるだろうが、それほど悲観的には考えていない。選挙結果は、財政健全化が否定されたことを意味するものではないためだ」と述べた。
フィッチは現在、日本の外貨建て格付けを「AA」、現地通貨建て格付けを「AAマイナス」としている。格付け見通しはどちらも「安定的」。