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再送:日銀は非不胎化で介入下支え、景況感不透明で追加緩和策検討も

 [東京 15日 ロイター] 政府・日銀が15日に6年半ぶりにドル買い/円売りの為替介入を実施したことを受け、日銀は介入で供給した資金を吸収せず、非不胎化する方向だ。

 9月15日、政府・日銀が6年半ぶりに為替介入を実施したことを受け、日銀は介入で供給した資金を吸収せず、非不胎化する方向だ。写真は都内の日銀本店前で8月撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)

 一方、円高や米景気減速による輸出鈍化、企業マインドの下振れ懸念など、国内外の景況感には不透明感が強まっており、日銀は早ければ10月4─5日に開かれる次回の金融政策決定会合で追加緩和策を検討するもよう。 

 15年ぶりの円高水準でドル安/円高の動きがじりじりと続くなか、日銀は8月30日に臨時決定会合を開催し、固定金利による新型オペの規模拡充を打ち出した。それでも、1ドル84円台の水準での円高傾向に歯止めがかからず、日銀は6─7日に開催した定例の決定会合で、米経済が下振れするリスクをあらためて強調。公表文にも「必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく」との文言を盛り込み、追加緩和への含みを持たせた。 

  <介入は米緩和観測受け先手か、中期的効果に疑問も> 

 今回の為替介入を受け、1ドル83円台から85円台までドルが急伸。市場では「米国で強めの、あるいは思ったほどは弱くない経済指標が出てくる場合には、米債券市場ですでに見られたのと同じような流れの変化が、為替市場で現実化してくる可能性がある」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)として、円高傾向に歯止めがかかるとの期待も出ている。井上哲也・野村総合研究所主席研究員は「21日に予定されている次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米国債の買い増しなどの緩和策が打ち出されるとの思惑が広がるなか、先手を打った形だ」と評価する。 

 ただ通貨当局関係者の間では、隠した方が効果が期待できるのに、単独介入であることを財務相が自らコメントするなど、通常の通貨介入とは異なった今回の介入について中期的な効果を疑問視する声がある。14日の民主党代表選で菅直人首相が選ばれたことで円高が進行するなど、「為替介入に菅さんは消極的といった単純な見方が海外で広がっていた」(市場関係者)なかで、政府側は「感情的に介入した側面もある」(通貨当局関係者)との見方もある。 

  <早ければ10月の次回会合で日銀は追加緩和策模索か> 

 一方、日銀関係者によると、日銀も今回の介入実施をもって一息ついたとはいかないもよう。政府関係者の間でも、為替介入を受けた日銀のさらなる緩和策に期待を表明する向きがある。

 10月末の展望リポート公表時に景気・物価の下方修正とともに追加緩和を模索するとの見方が市場で多いなかで、日銀はすでに次の緩和策として取り得る手段の検討を始めたもよう。9月29日に公表予定の短観(短期経済観測調査)を踏まえ、8月以降の急速な円高や、米国の景気下振れ観測が国内の企業マインドに与える影響、9月で新車購入補助金が打ち切られる自動車関連産業への反動などを見極め、10月以降の景気動向を探りつつ、選択肢の少ないなかで次の一手を模索する。

 想定されるメニューとして、1)さらなる金利引き下げ、2)各種資産の買い増し、3)当座預金残高の引き上げ─などがある。財政法で禁じられている日銀の国債直接引き受けについては、白川方明総裁が9日参院で、禁じることが「人類の英知」であると表現している。安易な長期国債の買い入れについても、日銀内部では異論があり、今後の対応が注目される。

 (ロイターニュース 竹本能文記者 取材協力 木原麗花記者、吉川裕子;編集 石田仁志)

*最終段落の文言を追加して再送します。

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