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介入でも円高の本格反転困難との見方、市場は政府の姿勢見極めへ

 9月15日、政府・日銀の単独為替介入でも、市場では円高基調に本格的な歯止めをかけるのは難しいとの見方が依然根強い。写真は日本円紙幣。都内で8月撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)

 基太村 真司記者 

 [東京 15日 ロイター] 政府・日銀の単独為替介入でも、外為市場では米景気の二番底懸念などに端を発するドル安/円高基調に本格的な歯止めをかけるのは難しいとの見方が依然根強い。

 6年半ぶりの円売り介入が今後どの程度の規模や期間で行われるかを当面は見極めたいとする声が多いものの、早くも「介入で(ドル/円が)上昇した局面は戻り売りを狙いたい」(外銀関係者)との声すら出始めている。 

 政府・日銀は15日の取引で、1ドル83円台から断続的にドル買い/円売り介入を実施。ドルは午前につけた15年ぶり安値から夕方には85.54円まで、2.6円の大幅な上昇となった。市場筋の推計では、この日の介入規模は午後時点で数千億円前後。ただ、その後ロンドン市場でも介入が行われたもようで、各社の報道などでも1000億円から1兆円と幅広い数字が出回っており、実情は明確ではない。 

 6年半ぶりに円売り介入が行われたことで、当面ドル/円は下落しづらくなったとの見方が大勢。日本が欧米と協調できないこと、主要国が中国に人民元の弾力化を強く求めていたこと経緯などから、一部市場に根強くあった「日本は介入できない」(邦銀トレーダー)との見方は否定され、ドル/円を売り仕掛けてきた投機筋はいったん慎重にならざるを得ない。「しばらくドル/円の売り仕掛けは無理」(都銀トレーダー)となる。 

 今後の焦点となるのは、いったん始まった介入がどの程度の規模や期間、どの水準で行われ続けるのかだ。「(介入を始めた)83円台を守るのか、(上昇した後の)85円なのか、輸入企業の想定レートである90円に向かって押し上げるのか。世界的なドル安が続いても介入は継続するのか、それはどの程度の期間なのか。しばらくの間は、そうした疑問をひとつずつ見極めていかなければ、動きようがない」(別の邦銀トレーダー)。この日の市場でも参加者の予想は様々で、市場は当面、政府の介入スタンスを探りつつ注視することとなる。 

 しかし一方で、介入効果に限りがある可能性に目を向け始める参加者もいる。15年ぶりの円高につながった最近のドル安/円高の主因は、米景気の二番底・欧州財政問題再燃への懸念に対するドルやユーロの下落と、リスク回避的に世界のマネーが集中することによって起こる円の上昇。ある大手銀のチーフトレーダーは「為替介入はいわゆる対症療法で、根源的な円高解決策ではない。状況が変わらなければ、長期的に円安水準を維持することは難しい。デフレ脱却対策を伴わない介入は付け焼き刃に過ぎない」と話す。

 市場筋によると、この日の取引では早くも、将来的なドル/円の反落を予想するオプション取引も人気化した。 

 (ロイター 編集:石田仁志)

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