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米FOMCは現状維持、追加緩和に向け地ならし

 [ワシントン 21日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は21日発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、景気回復のてこ入れに向け追加支援を行う用意があると表明、低インフレへの懸念も強め、将来の追加緩和に向けた地ならしを行った。

 9月21日、米FRBは、FOMC声明で景気回復のてこ入れに向け追加支援を行う用意があると表明。写真は2008年1月、FRB(2010年 ロイター/Kevin Lamarque)

 金融政策の変更はなく、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標はゼロ%近辺に据え置かれた。その一方で、経済へのさらなる資金供給に向けて一段と強い姿勢が打ち出された。 

 声明では「FOMCは今後も経済見通しや金融市場の状況を注視し、景気回復の支援や、インフレ率を目標と一致する水準に徐々に戻すために、必要に応じて追加の緩和措置を実施する用意がある」と説明した。

 前回8月声明では「今後も経済見通しや金融市場の状況を注視し、景気回復と物価安定を促進するために必要に応じて政策手段を用いる」としていた。 

 今回の声明では、インフレ鈍化に関する懸念も強調され、「基調インフレを示す指標は現在、物価安定と雇用最大化を促進する目標に長期的に最も一致するとFOMCが見なす水準をいくらか下回っている」と指摘。「かなりの資源の緩みがコスト圧力を引き続き抑制し、長期インフレ期待が安定的であることから、目標と一致するとFOMCが見なす水準に上昇するまで、インフレは当面抑制された水準にとどまる公算が大きい」とした。

 次回11月2―3日のFOMCで追加緩和が行われるとの見方が浮上し、米国債の価格は上昇。2年債利回りは過去最低水準をつけた。ドルは大幅下落した。

 米景気刺激策によるインフレ高進への懸念から今年に入って約17%上昇していた金相場は過去最高値をつけた。

 米株市場は値動きの荒い展開のなか、まちまちとなった。 

 債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)のエルエリアン共同最高投資責任者(CIO)は「FRBは、半歩ではあるが新たな一歩を踏み出し、経済や雇用見通しが異例なほど低迷していること、それに伴い追加の政策対応が必要なことを認めた」と述べた。

 米カンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁は6回連続で反対票を投じた。FRBはバランスシートの縮小が可能であり、異例の低金利を長期間維持することはもはや正当化されないとの考えをあらためて強調した。

 FRBは、2008年12月に政策金利をゼロ付近に引き下げて以降、一段の金利低下と景気支援に向けて資産買い入れプログラムを実施、1兆7000億ドルの長期国債とモーゲージ担保証券(MBS)を購入した。

 大規模な政府債購入プログラムの再開がFRBの次のステップになる可能性が高いとみられている。

 バーナンキFRB議長は8月下旬、必要であればFRBは追加刺激策を講じる用意があると表明したが、景気見通しが目立って悪化した場合に限り行動する方針としていた。

 21日のFOMC声明では、政策当局者が次のステップを検討する上で、インフレ見通しが鍵になることが明示された。

 7月のコアインフレ率は前年比1.4%。FRB当局者はコアインフレ率を1.7―2%のレンジ内に収めたいと考えている。

 ただ、FRBはコアインフレが最終的には、FRBが心地よいと見なす水準に上昇するとの見通しを示した。

 デフレリスクに対応する必要性を強調することで、バーナンキ議長は、タカ派のFOMCメンバーにアピールしているのかもしれない。一部のタカ派メンバーは、デフレリスクが生じた場合に限り、追加緩和を支持する意向を示している。

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