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ドル84円前半、介入警戒感と実需売りにはさまれレンジ取引

 [東京 27日 ロイター] 東京外為市場午後3時のドル/円はニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅高の84円前半で推移している。介入警戒感から84円が近づくと売りを出しにくくなる一方、一方で輸出企業などの売りが意識されて84円半ばからの上値も重く、ドルは84円前半でレンジ取引が続いた。

 9月27日、東京外為市場午後3時のドル/円は84円前半で推移している。写真は米ドル紙幣。都内で昨年11月撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)

 海外市場での幅広いドル売りのなかで、ドル/円は一時84.12円まで下落し、15日の介入後の安値をつけた。しかし、介入警戒感から84円の下値は攻めきれず、アジア時間に入ってもドル/円は底堅い値動きが続いた。「介入はいつ入ってもおかしくない。84円後半に戻れば戻り売りを出したいが、84円前半でショートを振るのはためらわれる」(国内銀行)との声が聞かれた。

 ただ、「84円近辺での介入警戒感はやや薄れた」(国内金融機関)との見方もある。24日午後の介入観測を背景にしたドル急騰に対し、国連総会後の会見で菅首相が「再度介入があったとは聞いていない」と述べて介入観測を否定したためで、84円割れにはストップロスが観測されている。「ロングメークするなら84円割れにストップロスを置くべき。(介入が入らず)ドルが下がったら83円台前半でもう一度入直す体制を作るほうがいい」(国内金融機関)という。

 一方、ドル/円は上値も重い。24日のドル急騰を経て「確認できたのは85円台のドル売りの強さ」(国内銀行)との声が聞かれ、上値に控える輸出企業などの売りが意識された。

 市場が介入に神経質になるなか、セントラル短資FX執行役員、武田明久氏は、個人の取引が豪ドル/円などクロス円からドル/円にシフトしてきたと指摘している。「値動き期待からクロス円からドル/円に取引がシフトしてきている。24日のドル高で利益を確定した後、再びドルを買い直しているため、建て玉が増えている」(セントラル短資、武田氏)という。

 介入観測をめぐって市場では決算期末が意識されており、月末日のスポット応答日となる28日仲値前後とドル/円換算レートの基準日になりやすい30日の動向に注目する声も出ている。

 <米国株高にらみ来月の米企業決算発表に注目>

 ドル売り/リスク資産買いの流れのなかで、ダウ工業株30種は24日、4カ月半ぶりの高値で引けた。市場では来月7日のアルコアAA.N前後から本格化する米企業決算に注目する声が出ている。「米企業決算が好調で米国株が一段高するようなら、米金利低下やショートのたまったドル安に歯止めがかかる可能性はある」(国内金融機関)という。

 8月の新築1戸建て住宅販売は前月比変わらずと下げ渋った。8月の耐久財新規受注は前月比1.3%減と事前予想を割り込んだが、航空機除く非国防資本財は4.1%増と予想を上回った。9月雇用統計のロイター予想は集計が始まったばかりで今後改定がありうるが、25日配信分によると、非農業部門就業者数がプラスマイナスゼロ、民間部門雇用者数が7万8000人増と、9月より改善する見通しになっている。

 「米住宅市場の悪さは8月発表分までに織り込んだ感がある。9月雇用統計が改善し、米企業業績が堅調なら、ドルはいったん底を打つ可能性がある」(国内金融機関)との声が上がっている。

(ロイター日本語ニュース 松平陽子)

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