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10月輸出は7.8%増に減速、EU向けが11カ月ぶり減少

 [東京 25日 ロイター] 財務省が25日に発表した10月貿易統計速報によると、輸出(原数値)は前年比7.8%増の5兆7236億円となり、11カ月連続で増加した。ただ、伸び率は8カ月連続で鈍化した。EU(欧州連合)向けが11カ月ぶりに減少したことなどが影響した。

 11月25日、財務省が発表した10月貿易統計速報によると、輸出は前年比7.8%増に伸び率が減速。写真は都内のコンテナ港で9月撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)

 ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、輸出は前年比10.7%増だったが、これを下回った。 

 貿易指数(2005年=100)をみても、数量ベースで前年比増加率が1けた台に鈍化した。季節調整値では、前月比マイナス0.0%で6カ月連続の減少。

 輸出を地域別にみると、米国向けが前年比4.7%増と10カ月連続の増加だが、2カ月ぶりに減速。EU向けは前年比1.9%減で11カ月ぶりに減少した。アジア向けは前年比11.3%増と12カ月連続で増加したが、9カ月連続で鈍化している。中国向け輸出は前年比17.5%増と12カ月連続で増加し、3カ月ぶりに加速した。 

 輸出増加に寄与した品目は、自動車(前年比10.2%増)、原動機(同30.2%増)、金属加工機械(同94.3%増)など。自動車は、ロシア、メキシコ、中国、米国向けの排気量1500─3000ccの乗用車。原動機は米国、中国向けのディーゼルエンジン、タイ向けの車両用エンジン、エジプト向け蒸気タービンの部分品。金属加工機械は中国、米国向けのマシニングセンター。 

 輸出の動向について財務省では、リーマン・ショックに伴う大幅な減少の反動でこれまで示していた高い伸びが、徐々に鈍化しているとの見解を示した。また、10月分については、中南米向け、EU向けで船舶の輸出が減少し、これに伴う鈍化が響いたという。

  輸入は前年比8.7%増となり、10カ月連続の増加だが1月(同8.9%増)以来の低い伸びとなった。輸入の予測中央値は前年比11.2%増だった。基調済みでは前月比0.7%増で5カ月ぶりの増加。輸入の増加に寄与したのは鉄鋼石(前年比107.8%増)、石炭(同35.3%増)、液化天然ガス(同21.1%増)など。

 輸入原油単価は前年比2.0%上昇の4万0508円/キロリットル、ドルベースでは前年比10.0%上昇の77.2ドル/バレルだった。 

 貿易収支は8219億円の黒字。前年比2.7%増となり、2カ月連続で増加した。ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、貿易黒字の予測中央値は8700億円だった。 

 10月貿易統計についてエコノミストからは「やや弱い内容であった8月分からの反動増も見られた9月分の後を受けて、再び輸出の頭打ち感強まったことが見て取れる内容」(農林中金総合研究所・主任研究員の南武志氏)、「秋まで進行していた円高の影響が年末にかけて顕在化する可能性がある点から、10─12月期の実質輸出が減少に陥る可能性も高まった」(野村証券金融経済研究所・チーフエコノミストの木内登英氏)などの見方が出ていた。

 (ロイターニュース 武田晃子)

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