[ロンドン 25日 ロイター] 欧州の決済機関のLCHクリアネットは、アイルランド国債を取引する際に必要な証拠金をさらに15%引き上げ、ネットポジションの45%とした。独連邦債など「AAA」格付け債と10年物アイルランド国債との利回り格差の拡大が理由としている。
LCHクリアネットはウェブサイトに掲載した声明で「今回の決定は、一般に入手できる利回り格差に関するデータのみに基づいた判断であり、今後の市場見通しを意味するものでは全くない」と説明。「LCHクリアネットは今後も引き続き利回り格差を注視し、パラメータの詳細な見直しを続ける」との方針を示した。
今回の証拠金引き上げは、過去約2週間で3回目。LCHクリアネットは、10年物のアイルランド国債と独連邦債の利回り格差が650ベーシスポイント(bp)とユーロ導入以来の水準に拡大し、同社が設定する上限の450bpを超えたため、証拠金を引き上げる措置をとっている。