for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

ユーロ圏債務不履行巡る懸念深まり、一部周辺国債の利回り格差高まる

 [ブリュッセル 30日 ロイター] ユーロ圏債務危機をめぐる不安が一段と深まっている。一部加盟国が債務不履行に陥る可能性があるとの懸念が広がるなか、ユーロは9月半ば以来初めて1.30ドルを割り込み、一部の周辺国債と独連邦債の利回り格差はユーロ導入以来の最高水準に達した。

 欧州当局者はそろって市場の沈静化に乗り出している。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は、業界の専門家らはユーロ圏の安定化に向けた各国政府の取り組みを過小評価していると警告した。

 しかし、ポルトガル、スペイン、イタリア国債の売りに歯止めはかからず、ベルギーやフランス国債の利回りも上昇した。

 リバティービュー・キャピタル・マネジメントのリック・メックラー社長は「欧州に対する信任の危機は早急には解決されない。単一の出来事で状況を正常化させることは不可能だ」と述べた。

 ロイターが実施した有力ファンドマネジャー55社に対する調査によると、米・英投資家は11月、ユーロ圏債券へのエクスポージャーを大幅に手じまい、株式が世界的に軟調になっているにも関わらず、資金を株式にシフトさせた。

 市場ではすでに、ポルトガルがいずれ支援を要請するとの見方が織り込まれている。ポルトガル政府は外部からの支援を受ける必要はないとの見解を示してきている。

 シティグループの首席エコノミスト、ウィレム・ブーター氏は、ユーロ圏の債務危機を「前座」と述べ、ソブリンデフォルト懸念は間もなく日本や米国にも波及する可能性がある、との見方を示した。

 ユーロは3営業日続落し、一時対ドルで10週間ぶり安値となる1.2969ドルをつけた。ユーロは11月、対ドルで7%超下落している。

 10年物のスペイン国債、イタリア国債、ベルギー国債と独連邦債の利回り格差はユーロ導入以来の最高水準をつけ、保証コストも急上昇した。

 欧州銀行株も下落。スタンダード&プアーズ(S&P)がフランスの格付け見通しを引き下げる可能性があるとの市場でのうわさを背景に、BNPパリバBNPP.PA、ソシエテ・ジェネラルSOGN.PA、クレディ・アグリコルCAGR.PAなどが売られた。

 フランスの政府報道官を務めるバロワン予算相は記者会見で「心配する理由はなく、リスクはない」と指摘した。S&Pはコメントを差し控えた。

 イタリアの財務省高官も、同国経済に対する懸念払しょくに努めた。カセロ財務次官は「イタリアの公共財政は健全で、危険にさらされていない」と語った。

 また、ポルトガル中銀は、同国の銀行は政府が歳出を制御できなければ「耐え難いリスク」に直面すると警告した。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up