[ニューヨーク 10日 ロイター] ロイター/ミシガン大学が調査した12月の米消費者調査・速報値によると、消費者信頼感指数は74.2と前月の71.6から上昇し、6月以来の高水準となった。景気後退入り直後の2008年1月からは3番目に高い水準となる。
ロイターがまとめたエコノミスト調査の予想中央値の72.5を上回った。
景気現況指数は85.7と、前月の82.1から上昇し、2008年1月以来の水準となった。予想の83.1を上回った。
調査責任者のリチャード・カーティン氏は声明で「オバマ大統領がこのほど共和党指導部と合意した大型減税(ブッシュ減税)延長は、今回の調査には間に合わなかったものの、減税が延長されるとの期待が消費者の間に広く存在していた」との見方を示した。
消費者期待指数は66.8と、前月の64.8から上昇。予想の66.4を若干上回った。
1年後のインフレ期待は2.9%と、前月の3.0%から低下。一方で、5─10年後のインフレ期待も2.7%と、前月の2.8%から若干低下した。
デシジョン・エコノミクスのシニア・グローバル・エコノミスト、ピエール・エリス氏は、今回の結果は「消費が拡大する年末を控えこれまでも見られてきたように、状況が好転していることを示している」と指摘した。
来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)については「声明文に何らかの変化があるかは不明だが、成長に関する部分で文言の変更がある可能性はある」とし「連邦準備理事会(FRB)内のタカ派は堅調な経済指標を(量的緩和策に対する)反対論の根拠とする可能性があり、量的緩和第2弾(QE2)に関する議論は2011年にはさらに過熱するとみている」と述べた。