[ニューヨーク 31日 ロイター] 今年最後の取引となった31日の米国株式市場は、薄商いのなかほぼ横ばいで終了した。ただ12月のS&P総合500種の上昇率が1991年以来最大となるなど、経済指標の改善や米連邦準備理事会(FRB)による国債買い入れなどに支援され、今年後半は株価は大きく上昇した。
年間上昇率はS&P総合500種が12.8%、ダウ工業株30種が11%、ナスダック総合が16.9%となり、米株価水準は2008年9月のリーマン・ブラザーズLEHMQ.PKの破たん以前の水準に戻して今年の取引を締めくくった。
31日の取引は、この1年を象徴するような活気はなく、静かな取引に終始した。
エコノミック・アウトルック・グループの首席グローバルエコノミスト、バーナード・バウモル氏は「商いが非常に薄かったため、市場の動きから何かを読み取ることはまったくできなかった」と述べた。
ダウ工業株30種終値は7.80ドル(0.07%)高の1万1577.51ドル。
ナスダック総合指数は10.11ポイント(0.38%)安の2652.87。
S&P総合500種は0.24ポイント(0.02%)安の1257.64。
ナスダック総合指数は、オンラインDVDレンタルのネットフリックスNFLX.Oと、ネットワーク機器のF5ネットワークスFFIV.Oに利食い売りが出たことで、圧迫された。ネットフリックスは2.3%、F5ネットワークスは1.7%安で取引を終えた。
両銘柄とも今年は大幅に上げており、年初からの上昇率は、ネットフリックスが226%、F5ネットワークスが150%となっていた。
米ドラッグストアチェーンCVSケアマークCVS.Nは0.7%安。同社はこの日、ユニバーサル・アメリカンUAM.Nの高齢者医療保険制度(メディケア)に関する処方箋薬保険部門を約12億5000万ドルで買収することで合意したと発表している。
カナダのアイマックスIMAX.Oは4.5%高で取引を終了。英デイリーメール紙が、映画館運営などを手がけるアイマックスに対しソニー6758.Tが1株当たり40ドルを超える価格での買収を検討していると報じたことが材料視された。
年明けとなる来週は、3日発表の11月の米建設支出、7日発表の12月米雇用統計などに注目が集まっている。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)
終値 11577.51(+ 7.80)
前営業日終値 11569.71(‐15.67)
ナスダック総合
終値 2652.87(‐10.11)
前営業日終値 2662.98(‐ 3.95)
S&P総合500種
終値 1257.64(‐0.24)
前営業日終値 1257.88(‐1.90)