[ムンバイ 24日 ロイター] インド準備銀行(中央銀行)は24日、世界的な商品(コモディティ)価格上昇や国内供給サイドの圧力拡大を受け、インフレ率が当初の予想よりも長期間高止まりする可能性があるとの見解を示した。
中銀は報告書の中で「インフレに対する上向きのリスクが拡大しており、持続的なインフレ対策を政策の重点とする必要性を示している」と指摘。「インフレ抑制に向けた体制は高度成長を維持する上で不可欠であり、現在の状況においては、インフレ対策が最優先の政策課題だ」とした。
その上で今後のインフレ動向に関して「高止まりするとともに、段階的にしか低下しない可能性が高い」との見方を示した。
インドの12月の卸売物価指数(WPI)は、食料価格の上昇を背景に前年比8.43%上昇した。上昇率は11月の7.48%から加速するとともに、3月末時点における中銀のインフレ予想5.5%を大きく上回った。
中銀は快適なインフレ水準について、短期的に5─6%、中期的には3─4%としている。
インド中銀は25日に政策決定会合を開く。中銀は昨年3月以降、インフレ抑制に向け6度の利上げを実施。12月は利上げを見送ったものの、追加利上げの可能性にも言及している。ロイター調査では少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利上げとの見方が多勢となっている。