[ニューヨーク 1日 ロイター] 米供給管理協会(ISM)が1日発表した1月の製造業部門景気指数は60.8と前月から上昇し、2004年5月以来の高水準となった。価格指数も大幅上昇した。
景気指数のエコノミスト予想は58.0。指数は50が景気を見極めるうえでの分岐点となる。
内訳では、雇用指数が61.7と前月から上昇し、1973年4月以来の高水準となった。ただ、同指数の上昇は必ずしも近い将来に雇用が上向くことを意味しているわけではないという。
ISM製造業調査委員会のノーバート・オー委員長は「雇用指数は、絶対人数の増加というよりは雇用への前向きな姿勢を示している。結局のところ、大規模な求人があるわけではない」と話した。
価格指数も81.5と、前月の72.5から大きく上昇した。
ウェルズ・ファーゴ・アドバイーズの首席マクロ経済ストラテジスト、ゲアリー・セイヤー氏は「良い内容だ。製造部門は他の経済部門をアウトパフォームしている」と指摘した上で、コストが上昇しており、インフレにつながる要素がやや見受けられると述べた。
CRTキャピタル・グループの国債戦略部門責任者、デービッド・アダー氏は、価格指数の上昇について、最終消費者への転嫁は現段階ではまだ弱いとの認識を示した。